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Photographer: Thomas Lohnes/Getty Images Europe

ドイツ銀とBNP、18兆円規模の事業取引に顧客離れという誤算

  • ドイツ銀から1日10億ドルの顧客資金が流出、取引完了への圧力
  • BNP、プライムサービスで欧州最大手級を目指す
FRANKFURT AM MAIN, GERMANY - NOVEMBER 29: (EDITORS NOTE: This image has been converted to black and white.) The corporate headquarters of Deutsche Bank pictured on November 29, 2018 in Frankfurt, Germany. German law enforcement and tax authorities raided the offices today, reportedly over suspicions of tax evasion and money laundering. (Photo by Thomas Lohnes/Getty Images)
Photographer: Thomas Lohnes/Getty Images Europe

ドイツ銀行が歴史的な事業縮小の一環としてヘッジファンド向けプライムサービス事業から撤退し、フランスのBNPパリバが業務を引き継ぐと発表された時、BNPは機会をうまく捉えたと見られた。だが、現実はそれほど簡単ではない。

  事情に詳しい関係者によると、2行はドイツ銀のプライムサービス事業に関連した1500億ユーロ(約18兆2200億円)のバランスシートとテクノロジーの移管方法を話し合っている。数百人の行員も移管対象に含まれる可能性がある。だが2行が詳細を詰めている間にドイツ銀の顧客は1日当たり10億ドル前後の資金を引き出し、他行へと移しているため、両行には早急に取引を完了させる圧力がかかっている。関係者は協議が公になっていないとして匿名を条件に語った。

Deutsche Bank AG Annual General Meeting

ドイツ銀行のゼービングCEO

  ドイツ銀行の抜本的な改革を図るクリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)は、高リスクのヘッジファンド向け顧客に対するサービスから手を引く。一方、BNPのジャンローラン・ボナフェCEOは同事業を拡大したいと考えている。これまで国際舞台では目立たない存在だったBNPは、ドイツ銀の事業を手に入れれば一気に欧州最大手の一角へと駆け上がることが可能になる。

  ドイツ銀の広報担当を務めるルパート・トレフガーネ氏はコメントを控えた。BNP広報を担当するロンドン在勤のアレクサンドラ・アンプレビー氏は、「プライムファイナンスと電子株式の能力強化を含む、機関投資家向けプラットフォームの世界的な拡大に引き続き当行はコミットしている」と発言。どの程度の規模の顧客資産を取得したいか、詳細には答えなかった。

  顧客離れが進むなど事態は複雑で、両行がまとめる最終的な取引の形態は依然不明だ。関係者によると、BNP幹部は米国のヘッジファンド顧客と今週会談し、サービスの利用継続を促す。先週には欧州のファンド相手に同様の会合を開いたという。

原題:Deutsche Bank, BNP Face Reality of $168 Billion Hedge-Fund Deal(抜粋)

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