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ECB、銀行債購入をしぶしぶ検討か-9月までの利下げ確率80%

  • ECBは利下げと銀行の優先債購入を組み合わせるのではとの観測
  • ECBが銀行債を購入すれば利益相反が生じかねない問題がある

欧州の債券投資家は欧州中央銀行(ECB)が利下げを銀行の優先債購入と組み合わせるのではないかと考え始めている。

  ECBはこれまで、銀行の無担保優先社債を購入することは避けてきた。銀行監督当局でもあるECBが銀行債を購入すれば利益相反が生じかねない問題があるためだが、来週の政策委員会ではこれを検討する可能性がある。ここ数年にわたり銀行の利益を圧迫してきたマイナス金利をさらに引き下げるとすればなおさらだ。

  アクサ・インベストメント・マネジメントのグループ・チーフエコノミスト、ジル・モエック氏は「もちろん理想的とは言えないが、ECBは既に量的緩和(QE)でかなり議論のある領域に踏み込んでいる」として、「ECBの弾薬庫に残っているものを考えると、理想的なオプションはメニューの中にない」と指摘した。

  モエック氏によれば、優先債の購入は追加利下げの影響から銀行を守る上で、想定し得る他の手段より「はるかに有効な方法」だ。大量の発行ニーズを抱える経済の弱い国の銀行に恩恵をもたらすためだ。また、M&Gインベストメンツによれば銀行債はユーロ圏の高格付け債の約30%を占めているため、対象に含めればECBが購入できる適格債券が大幅に増える公算だ。

  ドラギ総裁が先月、景気てこ入れのための金融緩和措置の可能性を示唆した後、ECBの債券購入の再開および拡大についての観測が広がった。金利先物は来週または9月の会合での利下げ確率約80%を織り込んでいる。

  ただ、ECBのクーレ理事は2016年に、銀行の無担保優先債購入について、「銀行の改革努力に誤ったインセンティブを生み出す」と論じた。またメルシュ理事は今年3月 、「現在の金融政策枠組みの下で銀行債購入が近く行われる」とは考えていないと語った。プラート理事も先に、ECBの監督当局としての役割を踏まえ銀行債購入には懸念を表明している。

原題:Reluctant ECB May Mull Bank-Bond Buying Amid Unappealing Options(抜粋)

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