コンテンツにスキップする

「信用できないポピュリスト」に備えるEU-離脱交渉厳しさ増す恐れ

  • 「合意なき離脱」回避で英に提示可能な譲歩をEUは検討と当局者
  • EU首席交渉官と英離脱担当相の先週の会談受けEUが姿勢硬化も
Michel Barnier
Michel Barnier Photographer: Geert Vanden Wijngaert/Bloomberg
Michel Barnier
Photographer: Geert Vanden Wijngaert/Bloomberg

英国との離脱交渉を担当する欧州連合(EU)のバルニエ首席交渉官とバークレイ英EU離脱担当相が先週会談したが、欧州の当局者によれば、今回の折衝は過去3年でもあまり例のない厳しいものとなった。英国の次期政権の下で協議の対決色がさらに増すと欧州当局者は覚悟している。

  複数の欧州当局者が匿名を条件に語ったところでは、無秩序な「合意なき離脱」を回避するため、英国に提示可能な譲歩をEU側は検討しており、次のような内容が含まれる可能性がある。

  • メイ首相と3月に仏ストラスブールで合意した離脱案の見直しに基づき、英国との正式な通商協定に速やかに移行することや、アイルランド国境問題の技術的解決策検討へのさらなるコミットメント
  • 英政府が390億ポンド(約5兆2700億円)と見積もるEUへの清算金支払いと、離脱後の将来の通商協定実現を正式にリンクさせる
  • アイルランド国境へのハードボーダー(物理的壁)設置回避を保証する「バックストップ」条項を英国全体でなく、英領北アイルランドだけに適用するというメイ首相が当初拒否したプランの再提案
  • EUとの将来の関係の枠組みを描く「政治宣言案」を修正し、英国の国際通商政策の独立明示も

  しかし、バルニエ首席交渉官とバークレイ離脱担当相とのブリュッセルでの会談は、EU側の姿勢を硬化させる危険性をはらみ、行き詰まり打開の道を見いだすことがより難しくなる恐れがある。英国側がEUを脅し、譲歩を迫ろうとしているように見えたと当局者の2人は述べた。

  英国のEU離脱担当省の報道官は、会談は「建設的だった」と説明した。英与党保守党の次期党首の最有力候補であるジョンソン前外相は、EUとの合意のあるなしにかかわらず、10月31日までに離脱を断行すると公約している。EU側は「信用できないポピュリスト」と評価するジョンソン氏が、英国の首相に就任する可能性に備えているという。

relates to 「信用できないポピュリスト」に備えるEU-離脱交渉厳しさ増す恐れ

原題:Brexit Talks Get More Hostile as EU Considers Sweeteners to Deal(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE