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Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日銀10月会合で国債購入増額、政府の景気対策と合わせ-早川元理事

  • 今月末の会合では政策金利のフォワードガイダンスを再延長へ
  • 正常化にらみ「どこかで長期金利の変動幅拡大は当然出てくる」
The Bank of Japan (BOJ) headquarters stands in Tokyo, Japan, on Wednesday, Sept. 13, 2017. The BOJ\'s next monetary policy meeting is scheduled for Sept. 21. The central bank pushed back in July the projected timing for reaching its 2 percent inflation target for the sixth time as economic growth failed to drive price gains.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日本銀行元理事の早川英男氏は、消費増税を控えて政府が打ち出すとみられる景気対策に合わせ、日銀が10月末の金融政策決定会合で国債買い入れ増額に踏み切るとの見方を示した。今月29、30両日の会合では、政策金利のフォワードガイダンス(指針)再延長が行われると予想している。

  早川氏は11日のインタビューで、8月公表の4-6月実質成長率はゼロ近傍の可能性が高く、政府は消費増税前に「先行き不透明感が高いという名目で景気対策を打ち出す可能性が高い」と指摘。「言い方はともかく、結果的に国債増発分を日銀が吸収するようなことをする可能性が非常に高い」とし、米欧の中央銀行が緩和方向にかじを切る中、緩和姿勢をアピールしたい日銀にとり「渡りに船だ」と述べた。

  黒田東彦総裁は6月20日の会見で、長期金利を0%に誘導する長短金利操作はあくまで金融政策として行っており、財政ファイナンスでないとしながらも、「仮に現在の長短金利操作を維持する必要性があり、その間に国債増発によって長期金利が上がることが防止されるという意味では、財政政策と金融政策の協調になり得る」との認識を示した。

  今月30、31両日の米連邦公開市場委員会(FOMC)は0.25%の利下げが予想されている。1日早い日銀会合では、円高が進んでないこともあり、「急いで何かしないといけない理由はないが、何もしないのも何だから、毒にも薬にもならない指針をちょっといじっておくか、という程度の話で終わる」とみる。

長期金利の変動幅拡大

  早川氏は7月の指針延長、10月の国債買い入れ増額をホップ、ステップと位置付け、ジャンプとして長期金利の変動幅拡大を見込む。「どこかのタイミングで為替がもう少し円高になったときにはあり得る。決定した当初はマイナス方向への拡大と市場は受け止めるが、いずれ環境が好転すれば今度はプラス方向の幅が使える」と予想した。

  早川氏は「日銀の金融政策は2016年9月の長短金利操作導入以降、昨年7月の枠組み強化を含め、表向きは緩和強化をうたいながら、実質的には正常化を進める二枚舌政策だった」と指摘。足元は正常化を進める環境にはないが、状況が良くなれば黙っていても正常化できる枠組みにしておきたいと考えているはずで、「どこかで変動幅拡大は当然出てくる」とみている。

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