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7月10日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:高リスク通貨が堅調、米利下げ観測高まり

  10日のニューヨーク外国為替市場では高リスク通貨が堅調。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は議会証言で、早ければ今月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利下げする用意があることを示唆。午後に公表された6月のFOMC議事要旨も同様の内容を示した。

  • ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%低下
    • FOMC議事要旨が下方リスクの高まりに言及し、利下げバイアスを示唆したことを受け、下げ幅を拡大
    • パウエル議長は下院金融委員会での証言で、不確実性が引き続き世界経済見通しを暗くしていると述べ、利下げへの道が開かれていることを示した
    • セントルイス連銀のブラード総裁は、0.25ポイントの利下げは「極めて大きなインパクト」を与えないと述べた
    • ドルは主要10通貨全てに対し下落。ノルウェー・クローネやニュージーランド・ドル、スウェーデン・クローナなど高リスク通貨の上昇が目立った
    • 米国債はブルスティープ化。5年債と30年債の利回り差は拡大、74ベーシスポイント余りとなった。米国の主要株価指数は過去最高値を更新
  • ニューヨーク時間午後4時45分現在、ドルは対円で0.4%安の1ドル=108円47銭
    • 一時は0.5%安の108円35銭となった
  • ユーロはドルに対して0.4%高の1ユーロ=1.1251ドル。上昇は4営業日ぶり
    • ニューヨーク時間午前に一段高となり、1.1264ドルまで上げた
  • ポンドは対ドルで0.3%高の1ポンド=1.2505ドル
    • 0.2%下げて1.2444ドルとなる場面もあった
    • 5月の英国内総生産(GDP)は前月比0.3%増とプラスを回復。欧州連合(EU)離脱関連の影響で休業していた自動車工場の操業再開を反映

欧州時間の取引

  パウエル議長証言を控えてドル指数が小幅に下げ、主要10通貨は全般に狭いレンジ内で推移した。ユーロはドルに対し4営業日ぶりに上昇。5月のフランス鉱工業生産の前月比の伸びがエコノミスト予想を大幅に上回ったことを受け、非常に狭い取引レンジを上抜けた。
原題:Risky Currencies Outperform as Fed Cut Odds Rise: Inside G-10(抜粋)
Dollar Slips Before Powell, Volatility Stays Low: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:株上昇、FRB議長証言で月内利下げ観測

  10日の米株式市場では、主要3指数が上昇。S&P500種株価指数は一時、史上初めて3000の大台に乗った。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を受け、米金融当局が今月利下げするとの市場予想が強まった。米国債の利回り曲線はスティープ化した。

  • 米国株は上昇-S&P500種は一時初の3000台
  • 米国債は上昇-利回り曲線スティープ化
  • NY原油先物は7週間ぶりの高値-ハリケーン発生の可能性
  • NY金先物は続伸-FRB議長証言で利下げ観測強まる

  S&P500種は0.5%高の2993.07。ダウ工業株30種平均は76.71ドル(0.3%)高の26860.20ドル。ナスダック総合指数は0.8%上げた。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満の下げで2.06%。

  先週末の力強い雇用統計の発表後、株式相場は軟調に推移していたが、パウエル議長が議会証言で世界経済の減速や貿易問題を挙げて利下げへの意欲を示唆したことを受け、この日の相場は上昇に弾みがついた。10日公表された連邦公開市場委員会(FOMC)会合(6月18、19日)の議事要旨でも、利下げの論拠が強まったと金融当局者らが判断したことが分かった。

  株価指数は、パウエル議長が議会で質疑応答を行っている間に上げ幅を縮小した。金融株が売られたことが主な要因。

  GW&Kインベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、アーロン・クラーク氏はS&P500種が一時3000を付けたことについて、「こうした切りのいい数字に達したときは、心理的に若干の抵抗が生じる。大台に乗った後は下げるものだ」と指摘した。

  米10年債利回りは一時、約1カ月ぶりに2.10%を上回ったが、その後2.04%まで低下。その後は前日とほぼ同水準で推移する展開となった。2年債利回りは一時およそ9bp低下し、1.82%を付けた。10年債利回りに比べて下げが大きくなり、イールドカーブがスティープ化した。

  アバディーン・スタンダード・インベストメンツのシニアグローバルエコノミスト、ジェームズ・マッカン氏は「7月利下げは今やほぼ確実だ」と指摘。「先週発表の雇用統計の数字が力強かったことから、金融当局は検討のためにいったん休止する可能性があると一部の市場参加者は考えていた。この日の議会証言でそれはないことが明らかになった」と述べた。
  
  ニューヨーク原油先物相場は上昇し、7週間ぶりの高値に達した。メキシコ湾に位置する低気圧がハリケーンに発達する可能性があるとの予報や米原油在庫の減少が強材料だった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は2.60ドル(4.5%)高の1バレル=60.43ドルと、終値ベースで5月22日以来の高値で引けた。ロンドンICEの北海ブレント9月限は2.85ドル高の67.01ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続伸した。パウエルFRB議長が、貿易と世界経済を巡る懸念が引き続き米経済見通しへの重しとなっているとの認識を議会証言で示し、月内の利下げ予想が強まったことが金の買いを促した。為替市場ではブルームバーグ・ドル・スポット指数が、議長証言の内容が伝わった後に急落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.9%高の1オンス=1412.50ドルで終了した。
原題:U.S. Stocks Rise With Gold, Dollar Slips on Powell: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Steepen as Powell Sounds Dovish, 30-Year Sale Looms(抜粋)
Oil Rides to 7-Week High on Gulf Storm, Tightening U.S. Supply(抜粋)
Gold Jumps as Fed View Fuels Rate-Cut Bets; Copper Extends Gains(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債が下げ幅縮小、パウエル氏のハト派的発言に反応

  10日の欧州債市場でドイツ債が下げ幅を縮小。パウエルFRB議長の米議会証言で、利下げに踏み切る構えである可能性が示唆されたことが手掛かりだった。ドイツ債は一時、フランスとイタリアの鉱工業生産統計がエコノミスト予想の中央値を上回ったことを売り材料に下げていた。

  • 中核国債のパフォーマンスは準中核国および周辺国の大半を下回った
  • パウエル議長のハト派的な発言内容が明らかになり、イタリア債は朝方の下げを埋めた
  • 英国債のパフォーマンスはドイツ債を上回った
  • ドイツ10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇してマイナス0.31%、フランス10年債利回りは3bp上げてマイナス0.02%。イタリア10年債利回りは1bp下げて1.73%
  • ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください

原題:Bund Pare Decline on Dovish Powell; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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