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Photographer: Akio Kon/Bloomberg

横浜銀と千葉銀が提携、個人から企業向けまで-100億円超効果狙う

更新日時
  • 相続関連業務やM&A、協調融資などを共同で展開へ
  • 大手地銀同士の提携は今後の地銀再編を加速させる可能性もー専門家
Japanese 100 yen coins and 10,000 yen banknotes are arranged for a photograph in Kawasaki, Kanagawa Prefecture, Japan, on Saturday, July 7, 2018. Japan’s currency rose against every single Group-of-10 peer in the first half, with an average 4.8 percent gain. Now a combination of U.S. protectionism, European populism and emerging market turmoil threatens to push the yen even higher in the second half, according to analysts.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

コンコルディア・フィナンシャルグループ傘下で地銀総資産トップの横浜銀行と同3位の千葉銀行は10日、個人から企業向けまで幅広い分野における業務提携を結んだと発表した。低金利環境が長期化する中、業務の効率化で収益力の強化を目指す。大手地銀同士の提携は今後の地銀再編を加速させる契機になるとの見方も出ている。

  提携の名称は「千葉・横浜パートナーシップ」。個人向けでは相続関連業務やデータベース・マーケティングなどを共同で手掛けるほか、法人向けでは企業の合併・買収(M&A)や事業承継において顧客ニーズを互いに紹介したり、協調融資の組成で連携したりする。人材育成の面でも提携する。さらに幅広い分野の連携についても検討を進める方針。

  同日都内で会見した横浜銀の大矢恭好頭取は「ポテンシャルの高い東京マーケットでは数多くのことができるのではないかと思う」と述べた。提携効果については「3桁億円の効果を実現したい」として、100億円超の利益押し上げを目指す考えを示した。今回の提携について、金融庁からの指導は一切なかったとも語った。千葉銀の佐久間英利頭取は「地方銀行の先進モデルとなるよう進めていきたい」と述べた。
  
  低金利環境の長期化で銀行の貸し出し利ざやは縮小し、銀行を取り巻く経営環境は厳しくなっている。横浜銀は2016年、経営基盤の共有や効率化を目指して首都圏を地盤とする東日本銀行と経営統合。千葉銀も同年、収益拡大やコスト削減を目指して武蔵野銀行と両行出資のアライアンス会社を設立したほか、中国銀行北洋銀行など7行と基幹系システムの共同化を進めるなど地銀同士の提携を広げている。

  低金利下で業績が悪化している地銀の統合・再編については、政府の未来投資会議が4月、地域の金融仲介機能に支障を及ぼす恐れがある場合、独占禁止法で問題となる高い市場シェアとなっても、特例的に経営統合が認められるようにすべきだとする論点を示している。

  両行の経営統合の可能性について、千葉銀の佐久間頭取は「今の段階では将来どうするかは決まっていない」とコメント。横浜銀の大矢頭取は、まずは「提携関係をもっと深めていきたい」と語った。大矢頭取は千葉銀と提携する武蔵野銀との今後の連携にも意欲を示した。

  JPモルガン証券の西原里江アナリストはリポートで、事業エリアの重なりが少ない横浜銀と千葉銀の提携はシナジー効果が大きくなる可能性があると指摘。金融行政が地銀再編の支援体制を整備する中、従来なら手を組むことがないとみられたトップ地銀同士が包括提携に踏み切ることで、今後地銀再編の加速化につながっていく可能性があるとの見方を示した。  

  この日のコンコルディアFGの株価終値は前日比1.2%高の422円、千葉銀は同3.8%高の569円で取引を終えた。

(3段落目などに記者会見の内容を追加して記事を更新します.)
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