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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

米CLO市場に農林中金戻る-当局の監視強化でいったん投資縮小後

  • 農林中金、米国のディールで選別的な購入再開-関係者
  • 農林中金の後退をよそにCLO市場のスプレッドはタイト化
A farmer drives a truck beside paddy fields in Katori, Chiba prefecture, Japan, on Tuesday, Aug. 28, 2018. Japan's agriculture ministry seeks to raise the budget for the year 2019 beginning in April to 2.73 trillion yen ($24.6 billion) from 2.3 trillion yen a year earlier, the ministry said in a statement on Aug. 31.
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

米国のローン担保証券(CLO)市場は今年初めに最大の買い手にほぼ別れを告げたが、ここにきて日本の農林中央金庫が戻ってきた。

  事情に詳しい複数の関係者によると、農林中金は4月に市場の監視が強まった中で劇的に縮小していたCLOの購入を再び始めた。レバレッジドローンをまとめて証券化したCLOのマネジャーは農林中金が不在の中、ほかに買い意欲のある投資家を見いだしたと関係者は匿名を条件に話した。

  ブルームバーグの試算によると、農林中金はつい最近まで、6000億ドル(約65兆円)規模のCLO市場で圧倒的なプレゼンスを持ち、欧米では昨年10-12月(第4四半期)に最高格付けのCLOの最大半分を購入していた。それが記録的な市場の成長を支えた半面、金融庁などの監視に拍車を掛け、同市場における農林中金の並外れた役割に関心が集まり、最近の投資縮小につながっていた。しかし農林中金不在の中でもCLOの発行は記録的なペースに近い水準で推移。利回りを渇望する投資家の間での人気の高さを浮き彫りにしている。

  農林中金の担当者は電子メールで、必要なチェックを行いながら債券と株式、クレジット資産のポートフォリオを健全なリスクバランスで構築することを目指す方針を示し、「CLOはこのコンセプトに基づいて投資するクレジット資産だ」と説明した。

CLO Spree

Norinchukin's CLO holdings surged to 7.4 trillion yen

Source: Norinchukin Bank filing, May 24, 2019

End of calendar quarter; CLO holdings rose to about $68b in March, 2019

  関係者によると、農林中金は事前承認された発行体リストにある厳選したCLOマネジャーから再び購入している。ただ、農林中金がほとんど不在だった状況でも4-6月期の発行は359億ドルと、今年1-3月の295億ドルから増加した。

  さらに注目すべきはスプレッドへの影響で、ブルームバーグの集計データによると、主力マネジャーが発行するトリプルA格債の平均スプレッド(LIBORに対する上乗せ幅)は5月と6月に130ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、1-3月期の約138bpから縮小した。市場参加者はスプレッド縮小がCLO市場の強靱(きょうじん)さの証明だと指摘している。

原題:CLO Market Whale Is Back After Regulatory Scrutiny Drove Retreat(抜粋)


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