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Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

ドイツ銀のゼービングCEO、大規模リストラ決断-原点回帰へ

更新日時
  • 株式事業の撤退や全従業員9万1000人の2割削減を発表
  • ドイツの大手企業に資するという創設時の原点に立ち返る-CEO
Deutsche Bank AG logos sit on a glass panel during the German Institute for Economic Research in Berlin (DIW) women's finance summit, inside Deutsche Bank's offices in Berlin, Germany, on Tuesday, May 23, 2017. Germany's business confidence rose to the highest since 1991 this month, while manufacturers saw the fastest growth in six years amid a surge in orders.
Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

ドイツ銀行は7日、大規模なリストラを発表した。以前にも抜本的改革は議論されたものの、経営陣は意思決定に際してより漸進的な措置を優先してきた。今回のクリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)による徹底したリストラには、株式事業の撤退や全従業員9万1000人の2割削減などが含まれた。

Deutsche Bank AG Annual General Meeting

クリスティアン・ゼービングCEO

  ドイツ銀の株式を保有する資産運用会社アセナゴンのファンドマネジャー、ミヒャエル・ヒューンゼラー氏は同計画について「ドイツ銀にとって必要かつ勇気あるステップだ」と指摘。 成功させるために、「ゼービングCEOは実行する上で経営陣の規律が必要なほか、大幅人員削減にもかかわらず従業員からの支持を確保するとともに、市場や顧客からの追い風、ちょっとした幸運以上のものが要るだろうが、これらのどれも確かではない」と述べた。

  欧州でかつて超有力だった金融機関のドイツ銀に事実上、選択肢はなかった。創立150年まであと1年となる中、ドイツ銀は国際金融の巨大企業としのぎを削る戦いから降り、ドイツの大手企業に資するという19世紀の創立時の役割に戻ることを認めた。

原点回帰

  ゼービングCEOは発表資料で、「われわれは本日、ドイツ銀行にとってここ数十年で最も根本的な大転換を発表した。当行は原点に立ち返る」と表明した。

  コメルツ銀行との合併協議破談後に新たな段階のリストラ計画に取り組んだゼービングCEOは、5月の年次株主総会で「厳しい」措置を講じると表明。数週間後には、不安定なトレーディング事業からの収入を減らし、より安定的な活動の収益を増やす新たな構想を発表した。これに好ましい反応が出ており、ドイツ統一サービス産業労組(Ver.di)は投資銀行業務の縮小を「歓迎」すると発表し、ドイツ国内での人員削減は「社会に合う」形での実現を求めた。

  ただ、新戦略はリスクがないとは言えない。ゼービングCEOは増資の回避を決め、代わりに多額のリストラ費用の一部を手当てするためドイツ銀の資本バッファーを縮小する。株式事業からの撤退は同行のリスクを低め、保有が必要な資本を減らす見通しだが、資本バッファーが手薄になれば規制当局を心配させかねない。

  もう一つの問題は、同行のこれまでの人員削減が悲惨だった点だ。同行は1万8000人削減の矢面に立たされる国に言及していないが、厳格な労働法のあるドイツが免れることは明らかにない。

  さらに、リストラ計画は株主の辛抱強さを引き続き試すことになる。ゼービングCEOは今年と来年の配当を取りやめる方針で、自社株買いと配当で50億ユーロ(約6080億円)の株主還元を約束しているのは「2022年以降」だ。

参考記事:ドイツ銀、事業再編計画を発表-74億ユーロ費用計上や約1.8万人削減 

原題:Deutsche Bank’s Sewing Orders Radical Surgery for Ailing Lender(抜粋)

(第5段落以降を追加して更新します.)
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