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5月機械受注、4カ月ぶりマイナス-判断「持ち直しの動き」維持

更新日時
  • 製造業は7.4%減、非製造業は9.0%減、外需は0.8%減
  • 足元で海外経済減速の影響が出始めている可能性-みずほ証の宮川氏

5月の機械受注は、民間設備投資の先行指標となる船舶・電力を除く民需の受注額が前月比7.8%減と、4カ月ぶりにマイナスとなった。前月伸びが大きかった造船業の受注がマイナスに転じるなど、減少率は市場予想を上回った。基調判断は「持ち直しの動きがみられる」に据え置かれた。内閣府が8日発表した。

キーポイント
  • 民需(船舶・電力除く)の受注額は前月比7.8%減の8429億円-市場予想は3.8%減
    • 製造業は7.4%減の3706億円-2カ月ぶりマイナス
    • 非製造業は9.0%減の4710億円-3カ月ぶりマイナス
    • 受注額の前年同月比は3.7%減-予想は3.6%減
  • 外需の受注額は前月比0.8%減の8015億円-2カ月連続マイナス

5月の機械受注の概要はこちらをご覧下さい

機械受注の推移

エコノミストの見方

みずほ証券の宮川憲央シニアエコノミスト:

  • 輸出が弱く、製造業の業況感が悪化している中で、設備投資の先行きは不透明感が高い。日本経済を力強くけん引していくのは難しいのではないか
  • これまでのところ設備投資は省力化の需要もあり、良好ではあったが、足元で海外経済の減速の影響が出始めている可能性がある
  • 振れの大きい数字ではあるが、今後どの程度外需の弱さが設備投資を冷やすかどうか警戒しておく必要がある

野村証券の桑原真樹シニアエコノミスト:

  • 5月初めから米中のつばぜり合いが激化したため、企業が設備投資を見合わせようという動きにつながったことは否定できない
  • 昨年後半から特に受注が弱かったのは製造業、これは貿易摩擦の影響も含めて外需が弱いのが背景にあったが、非製造業も輸出セクターが弱くなれば多少影響を受けることはある。非製造は比較的底堅いという判断は変えなくてもいいが、そうはいっても全く影響はゼロではない
  • もともと貿易摩擦の影響や不確実性が高まったので、企業も設備投資に慎重になると思っていたが、今回の機械受注もそれと整合的な内容

詳細

  • 製造業は4月に16.3%増加した後の反動減-内閣府担当者
    • そのうちマイナスに寄与した主な業種は造船業、はん用・生産用機械、金属製品
  • 非製造業(船舶・電力を除く)で減少に寄与した主な業種は運輸業・郵便業や情報サービス業、農林漁業-内閣府
    • これも振れが大きい統計で、3カ月ぶりの減少ということなのでそんなに驚くことではない
  • 5月の米中貿易摩擦の悪化によって状況が明らかに変わったというところは見て取れない。はっきりと影響は出てきていない-内閣府

背景

  • 日本銀行の6月短観では、大企業・製造業の業況判断DIが2四半期連続の悪化。米中貿易摩擦による世界経済への懸念がくすぶる中、生産用機械や自動車など加工業種の落ち込みが目立った。一方、大企業・非製造業は改善
  • 5月の鉱工業生産指数は2カ月連続で上昇し、指数は昨年10月以来の高水準となった。自動車や電気・情報通信機械が上昇をけん引
  • 5月の貿易収支は4カ月ぶりの赤字。半導体製造装置や自動車部品などを中心に輸出が振るわず
(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新します)
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