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【先週の新興国市場】株伸び悩み、好調な雇用統計で米利下げ期待後退

  • トランプ氏、中国と欧州は為替操作ゲームに興じていると指摘
  • トルコのエルドアン大統領、チェティンカヤ中銀総裁を解任

先週の新興国市場では、株価の指標であるMSCI新興市場指数が2月初めまでに記録した6週連続上昇に並んだが、5日の下落で週間ベースの上げ幅を縮めた。米雇用統計が力強い内容だったことから、米金融当局による大幅な政策金利引き下げへの期待が後退した。一方で、通貨は7週間で最大の下げ。ドルの上昇が背景にある。

  5日終了週の新興国市場の主なニュースは以下の通り。

資産別指数週間
MSCI新興市場指数+0.5%
MSCI新興国通貨指数-0.2%
ブルームバーグ・バークレイズ新興国市場の自国通貨建て国債指数+0.5%

主なニュース:

  • 6月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が22万4000人増と、市場予想の16万人増を上回った。これを受けて金融政策を巡る議論は、7月にどの程度利下げするかではなく、利下げに動くのか否かに変化しつつある
  • トランプ米大統領は「中国と欧州は大きな為替操作ゲームに興じており、米国と競うためシステムにマネーを送り込んでいる」とツイートした
  • トランプ大統領は、米中通商協議の行き詰まりは解消され、新ラウンドが始まっていると述べた
    • ホワイトハウスのクドロー米国家経済会議(NEC)委員長は、米中貿易問題の解決を目指し両国当局者が向こう1週間内に電話協議を行うと述べた
  • 米通商代表部(USTR)は、米ボーイングと欧州エアバスの補助金を巡る欧州連合(EU)との長期にわたる争いに絡み、欧州の航空機補助金への報復関税の新たな対象となる40億ドル(約4330億円)相当のEU輸入品リストを提案すると発表した
  • トルコのエルドアン大統領は、中央銀行のチェティンカヤ総裁を解任した。後任にはウイサル副総裁が昇格した。大統領は金利が高止まりしているとして頻繁に中銀を批判していた
  • アジアでは6月、全般的に製造業の景況感が一段と落ち込んだ。米中貿易摩擦がくすぶり続ける中で、経済成長見通しの悪化を示唆する兆候だ
  • ロシア中央銀行は26日の次回政策会合で2カ月連続となる利下げを決定する可能性があり、0.5ポイントの利下げも排除しないと、ナビウリナ同中銀総裁が語った
  • トルコの6月のインフレ率は予想以上に低下し、過去1年で最も低い水準となった。金融緩和サイクルの開始に近づいた様子だ
  • イランのザリフ外相は同国の濃縮ウランの貯蔵量が2015年の核合意で決められた上限を上回ったことを確認した

アジア

  • 中国人民銀行(中央銀行)貨幣政策委員会の馬駿委員は、中国経済は今年少なくとも6%の成長率を維持するだろうとの見解を述べた
    • 中国債券信息網のデータによれば、海外投資家のオンショア中国債保有高は6月に増え、これで7カ月連続での増加となった
  • 韓国政府は、今年の経済成長予想を下方修正。韓国経済は引き続き、テクノロジー分野のサイクルにおける低迷期や世界的な貿易摩擦の打撃を受けている
    • 洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政相は、日本が一部のテクノロジー材料の輸出規制を撤回しなければ韓国は「相応の措置」を検討すると述べた。韓国CBSラジオとのインタビューで語った

EMEA:

  • 南アフリカ政府は、経営難に陥っている国営電力会社エスコム・ホールディングスの救済を後押しする手段としての量的緩和活用は検討しないと、マソンド財務副大臣が述べた
  • アフリカ最大の人口を抱えるナイジェリアでは、経済成長押し上げに向けた取り組みとして政府が金融機関に選択肢を提示:融資を拡大するか、さもなくば付利ゼロで中銀への預金を求める

中南米:

  • ブラジルの5月の鉱工業生産統計を受け、同国がリセッション(景気後退)に陥りつつある兆候が強まった。ブラジル地理統計院(IBGE)によれば、鉱工業生産は前月比0.2%減だった
  • アルゼンチンのマクリ大統領は、米国との自由貿易協定(FTA)の可能性を巡ってブラジルと協議中だと明らかにした。アルゼンチンやブラジルなどによる関税同盟メルコスル(南米南部共同市場)は約1週間前に欧州連合(EU)とFTA交渉で政治合意した
今週発表のデータ
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原題:EM Review: Payroll Jolt Raised Fear Traders Have Been Too Dovish(抜粋)

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