コンテンツにスキップする

コンコルディア、海外事業を20年ぶり本格展開へ-アジアで融資強化

  • 新興国でのプロジェクトファイナンスに初期段階からの参入目指す
  • 専門人材の獲得へ報酬や人事制度を見直しー9月末までに導入

横浜銀行と東日本銀行を傘下に持つコンコルディア・フィナンシャルグループは、アジア新興国での鉄道や電力など政府系インフラ事業を手始めに、プロジェクトファイナンスを強化する。海外事業の本格的な拡大は、横浜銀が1990年代に海外拠点から大幅撤退して以来、約20年ぶりとなる。

  川村健一社長は4日のインタビューで、低金利や低成長といった経営環境下の国内では利益を得ることが難しくなっているとの認識を示した上で、「成長地域で資本や資金を使ってもらうことで10%や20%というリターンが出てくる」と述べ、アジア新興国での事業拡大を目指す意向を示した。

Concordia Financial Group Ltd. President Kenichi Kawamura

川村健一社長

Source: Concordia Financial Group

  これまでは、国内顧客企業の海外進出に伴う資金調達などを中心に担ってきたが、昨年のインドネシア中堅銀行への出資や2020年に予定しているシンガポール拠点の開設をきっかけに、現地での情報収集能力を高め、特定の事業を対象に採算性を評価して融資するプロジェクトファイナンスに初期段階から参加することを目指す。

  シンガポール拠点では、日系企業を対象とした融資や決済・貿易金融など顧客企業の資金を一元管理するトランザクションバンキング業務を展開することで外貨の調達にもつなげる。19年度から3年間の中期経営計画では、海外融資残高を18年度の約2200億円から2倍に引き上げる計画。

人材確保へ報酬制度見直し

  傘下の横浜銀では1990年代に不良債権問題などから英バーミンガムや米シカゴ、メキシコの駐在員事務所を閉鎖。スイスや香港の現地法人も清算するなど海外業務を大幅に見直した経緯がある。計2200億円の公的資金を受け入れたが2004年には完済。16年の東日本銀行との統合を経て、海外事業の本格展開を復活させる形だ。

  川村社長は「公的資金受け入れ前に海外事業を担当していた約400人は事業撤退に伴い離散した」と語った上で、新たに専門性を持つ人材採用を進める方針を示した。国内事業でも富裕層ビジネス強化に向け高度なコンサルティング能力を持つ人材を必要としていることから、外部からの優秀な人材獲得を念頭に能力に見合った報酬体系を整備し、新たな人事制度を9月末までに導入する予定だと明らかにした。

  コンコルディアは現在、アジアで上海支店のほか、香港とバンコクに駐在員事務所を構える。海外進出した同社の取引先数は中国・香港で約1400社、東南アジアとインドで計約1500社あり、8つの海外金融機関と提携してサービスを展開している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE