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フィンテックの最先端行く中国-「プロテック」が都市生活を変える

  • 中国には非常にダイナミックなプロテック生態系がある-JLL
  • 「あらゆるレベルで進んでいる」とJLLのアジアCEO

フィンテックは投融資や決済のやり方を変えつつあるが、特に中国で進んでいるのが都市居住者の生活とフィンテックの融合だ。ビッグデータや機械学習といった新しいテクノロジーを利用して個人や不動産管理会社を支援するプロパティーテクノロジー、略して「プロテック」が広がりを見せている。

  不動産サービスのジョーンズラングラサール(JLL)によれば、プロテックのスタートアップ企業に対する2013-17年の投資額は78億ドル(約8400億円)で、その約36%を中国が占めた。市場調査会社ベンチャー・スキャナーのデータは、この数字が18年には200億ドルに迫ったことを示している。

  JLLが同社初のプロテックフォーラムを北京で今年5月に開催した際、「中国には非常にダイナミックなプロテック生態系があり、かなり成熟し、あらゆるレベルで進んでいる」とアジア最高経営責任者(CEO)アンソニー・コース氏は指摘した。

  顔認証テクノロジーを使ったアプリ「INNO」を導入したのは不動産会社の瑞安房地産だ。同社が上海で手掛ける何棟ものオフィスビルの入館者を管理するためのアプリだが、市中心部にある1棟のオフィスタワーで働く7割が女性という驚きの結果が判明。同社はオフィスエリアの下に位置するショッピングモール「新天地広場」を改装し、全5フロアを女性向けに変えた。

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上海の「新天地広場」

ソース:Shui On Land Ltd.

  
  瑞安房は女性の買い物客をもっと呼び込もうと、ビッグデータを活用し、クーポン券やモール内地図の配布も始めた。初めて訪れた客がソーシャルメディア「微信」に持つアカウントと連動できるよう、携帯電話番号を入力するスクリーンを置き、微信を展開するテンセント・ホールディングス(騰訊)を通じ瑞安房が来客の購買行動にアクセスできる仕組みにした。

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碧桂園が開発したセキュリティーシステム

出所:カントリーガーデンホールディングス株式会社

  中国全土で1000件近い住宅プロジェクトを手掛ける碧桂園控股(カントリー・ガーデン・ホールディングス)傘下のサービス部門は、不審者の特定などのためリアルタイムの画像を記録する監視カメラを設置している。こうした画像は多数の情報に分割され、同部門が18年にテンセントと共同開発した人工知能(AI)プラットフォームに送られる。

  子どもの姿が見えなくなった場合、コンピューターのアルゴリズムは行動分析テクノロジーを用いる。これで子どもの居場所を警備員が早めに把握できるようになる。一方で人員削減にもつながり、情報担当の責任者によれば、住宅プロジェクト全体で管理スタッフの人員数が3分の1減った。

原題:China’s Buildings Are Watching How People Shop, Cook and Steal(抜粋)

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