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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Cojp

ETF分配金で6289億円の換金売りとの試算、薄商い下で影響大

  • ETF決算日は8日と10日に集中、大和証では35%増と推計
  • 東証1部売買代金は2兆円割れの日が増える、相対的に影響度増す

7月第2週は主要な日本株の上場投資信託(ETF)の決算日が集中する。日本銀行が年6兆円ペースで買い付けて残高が膨らんだ結果、決算で支払われる分配金の総額は昨年から3割以上増えるとみられており、薄商いが恒常化する日本株市場の需給に与える存在感が増している。

  投資信託協会によると、5月末現在のETFの純資産総額は36兆4226億円で、この1年で9.1%増加した。残高2位の日経225連動型上場投資信託や4位の上場インデックスファンドTOPIXなどは8日、1位のTOPIX連動型上場投資信託や3位のダイワ上場投信-トピックスなどは10日にそれぞれ決算日を迎える。

  ETFの決算では、投資先企業から受け取った配当などを分配金として支払う必要がある。大和証券の橋本純一シニアクオンツアナリストの6月27日時点での推計によると、ことしの主なETFの分配金総額は前年比35%増の6289億円。分配金支払いのために解消しなければならないポジションは8日が約2800億円(現物約1500億円、先物約1300億円)、10日は約3500億円(現物約1800億円、先物約1700億円)の見込み。

  一方、日本株市場の売買エネルギーは低調で、ポジション解消の売りが相場に与える影響は小さくなさそうだ。6月の東証1部売買代金は1日あたり1兆9166億円と、昨年同月より22%減少。この結果、分配金総額が売買代金に占める比率は昨年の19%から33%に上昇している。

  三井住友トラスト・アセットマネジメントの上野裕之シニアストラテジストは「ETFのボリュームはかなり大きくなっている。分配金捻出額は売買が盛り上がっていればすぐに吸収するような規模だが、現状売買が細りがちとあってことしは需給が与える影響が心配だ」と述べた。その半面、分配金捻出は機械的な需給要因であるとも述べ、「株価が下がったとしても一時的で買い向かう向きは出てくる」とも話していた。

過去1年間では9.1%増
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