コンテンツにスキップする

米中休戦受けたリスク資産上昇は短命か-中核的問題解決せずとの見方

  • 投資家は追加関税の差し迫ったリスクが後退したとの見方で一致
  • 合意は抜本的な対立解消に向けた大きな進展を示唆せず-UOB
relates to 米中休戦受けたリスク資産上昇は短命か-中核的問題解決せずとの見方

米国と中国が貿易戦争で休戦を宣言したことは、リスク資産全体に「リリーフラリー」をもたらす可能性があるが、上昇は短命に終わるとみられている。

  トロントからシンガポールに至るまで各地のストラテジストや投資家は、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席の首脳会談結果を受けて追加関税の差し迫ったリスクが後退したという見方で一致している。ただ、投資家は貿易戦争の中核的な問題は解決されていないと懸念もしている。

  「表面的には20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)での結果はポジティブであり、リスク資産の短期的な押し上げ要因になるだろうが、合意そのものは抜本的な貿易対立解消に向けた大きな進展を示唆していない」と、UOBアセット・マネジメントの新興国債券担当ファンドマネジャー、パトリック・ワッカー氏(シンガポール在勤)が指摘。「休戦後に一段と対立が激化するという、ブエノスアイレスで開催されたG20後と同様のパターンをたどる公算が大きい」と述べた。

  ただ、アナリストにとって最大の進展は華為技術(ファーウェイ)に対する米国の禁輸措置の緩和だろう。「ファーウェイのニュースは市場が建設的に受け止めるべきサプライズだ」とカナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CIBC)の外為戦略北米責任者、ビパン・ライ氏(トロント在勤)が指摘。為替市場では、中国人民元とオーストラリア・ドルが短期的に貿易戦争休戦から最大の恩恵を受ける見込みだという。

  貿易摩擦が緩和しても、金融市場の米利下げ観測が大きく後退する可能性は低いと、ナットウェスト・マーケッツのシニアマクロストラテジスト、マンスール・モヒウディン氏(シンガポール在勤)は指摘。「そのため、株式や商品、新興国市場といったリスク資産は上昇するが、安全資産とされるドル、円、スイス・フランスはアンダーパフォームする見通しだ」と述べた。

  先進国通貨では特に中国の影響が大きい通貨が上昇する可能性があると、クレディ・アグリコルのG10通貨調査責任者、バレンティン・マリノフ氏が指摘。豪ドル、ニュージーランド・ドル、円、ユーロが値上がりする可能性があるという。

原題:Investors See Trade Truce Giving Risk Assets Short Reprieve (2)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE