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「分断招いた」と香港行政長官-返還式典の外でデモ隊と警官が衝突

  • ハント英外相は「一国二制度」を守るよう香港に求める声明を発表
  • 中国国民になることを誇りに思うとの回答、過去最低-世論調査

香港の英国から中国への返還22年となる1日、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は就任3年目を迎えた。2017年の就任演説では中国の習近平国家主席が見守る中で、「社会の調和と市民の信頼を回復する」と誓った林鄭長官だが、この日は街頭で抗議活動が行われ、デモ参加者と警官隊が衝突する場面も見られた。

  今年の返還記念式典で、林鄭長官は「最近数カ月で起きたことがジレンマを引き起こし、政府と市民の分断を招いている」と述べ、「世論の動向を的確に把握しなければならないと自覚する必要がある。私はオープンかつ包摂的でなければならない」と言明した。

Hong Kong flag raising

中国への返還記念日を祝う式典

 

  中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に反対する先月の街頭デモは一時、1997年の返還後で最大規模となった。林鄭長官の支持率は就任後で最低、香港政府の支持率も2003年以来の低水準を記録。デモを組織する活動家グループは、混乱を招いた林鄭長官の引責辞任を求めている。

  RTHKによると、現地時間午前4時(日本時間同5時)すぎにデモ参加者らは、湾仔区のゴールデン・バウヒニア・スクエア(金紫荊広場)に通じる道路を障害物で封鎖。林鄭長官の演説は同スクエアで予定されていたが、降雨を理由に式典は香港コンベンション&エキシビション・センター(HKCEC)の中で行われた。ヘルメットやマスクを着用し、式典の妨害を試みた抗議参加者らに対し、機動隊は催涙スプレーなどを使用した。

Hong Kong Girds for More Gridlock as China, Protesters Dig In

香港中心部に集まったデモ参加者(1日)

Photographer: Justin Chin/Bloomberg

  野党議員で最近のデモ活動に参加した毛孟静氏は、林鄭長官が「譲歩することはなく、意見も変えないだろう。市民側も譲歩しないし、意見を変えることもなかろう。つまり行き詰まり、膠着(こうちゃく)が続くことになるだろう。これから起きようとしているのは、さらなる抗議活動であり、闘争は続いている」と語った。

Hong Kong Chief Executive Lam Apologizes After Controversial Bill Suspended

林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官

写真家:Justin Chin / Bloomberg

  ハント英外相は6月30日、「世界的な金融・交易センターとしての役割と評判の維持」を確実なものとするために「一国二制度」を守るよう香港に求める声明を発表した。香港大学(HKU)が先週公表した世論調査結果によれば、中国の国民になることを誇りに思うとの回答は全体のわずか27%で過去最低となった。

A Tradition of Protest

Turnout estimates for Hong Kong's annual July 1st march

Source: Civil Human Rights Front, Hong Kong police

原題:Hong Kong Girds for More Gridlock as China, Protesters Dig In、Fresh Hong Kong Protests Signal Gridlock Facing Lam’s Government(抜粋)

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