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テスラ納車台数はもろ刃の剣-安価「モデル3」購入増で利益率低下も

  • モデルSからモデル3に乗り換える共食い現象をアナリストは懸念
  • 6月終盤に販売攻勢、1-3月は過去最高更新する可能性

投資家が今年、電気自動車(EV)メーカーの米テスラに幻滅した理由は、テスラ車を先週購入した消費者のケースを見れば分かるだろう。テスラは4-6月(第2四半期)の納車台数を過去最高にしようと躍起になっていた。

  ツイッターの自己紹介でイーロン・マスク氏の会社のファンだと公言している通信会社幹部のジョン・ハンナ氏は6月25日夜に「モデル3」を注文、翌26日の午後には同車を運転して帰宅した。モデル3の「パフォーマンス」モデルの価格は6万9000ドル(約750万円)前後で、同氏が購入したデンバーの店舗は客でにぎわっていた。

  熱烈なテスラファンがかなりの高額の新車を購入したという話に心配する要素は全くないようにみえる。しかしハンナ氏は2015年からこれまでずっと上位機種の「モデルS」に乗ってきており、同機種の新モデル発売を待っていた。しかし待ちきれず、モデル3の最上位モデルを購入した。

  アナリストが懸念しているのは、比較的安価なモデル3が売れることでモデルSとモデルXの販売が減るいわゆる共食い現象だ。アナリストはテスラの目標株価を引き下げ続けており、株価は6月に21%上昇したものの、年初来では31%下げている。

  マスクCEOがテスラの年次株主総会と従業員向け電子メールで需要の懸念はそれほど大きくないと述べたことを受け、アナリストは納車台数の見通しを若干引き上げた。テスラが今週発表する4-6月期の納車台数のアナリスト予想は平均8万7000台と、期待外れだった1-3月期から大きく回復する見通しだが、昨年末に記録した過去最高には及ばず、9万台以上という自社予想にも届いていない。6月終盤の販売攻勢の結果次第で市場予想を上回り、さらに過去最高を更新するかどうかが決まる見通し。

  アナリストはテスラの4-6月期の納車台数が著しく改善したとしても、代わりに利益率が下落するのはないかと懸念している。税優遇措置の縮小で下期の需要が下振れする可能性がある中、海外にモデル3を輸出するテスラの取り組みが比較的高い輸送コストなど管理費によって利益を一段と圧迫する可能性がある。

Bounce Back

Tesla has projected a rebound after the disappointing first quarter

Source: Company statements

Note: Tesla has forecast 90,000 to 100,000 deliveries for the second quarter.

原題:Tesla’s Double-Edged Deliveries: A Record Could Undermine Margin(抜粋)

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