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【日本株週間展望】上値重い、米利下げ期待高まる-円高懸念は根強い

  • 注目イベントを通過し、市場の関心は実体経済の動向へ移る
  • 米ISM製造業や非製造業は悪化見込み、雇用統計は改善予想

7月1週(1ー5日)の日本株は上値が重い見込み。米国の景気指標悪化から利下げ期待が高まり、見直し買いがやや先行しそう。半面、為替の円高懸念や業績不透明感はくすぶり、買い一巡後の株価指数の上値も重そうだ。

  20カ国・地域(G20)首脳会議の注目イベントを通過し、株式市場の関心は実体経済の動向に移りそう。米国では1日に供給管理協会(ISM)製造業景況指数、3日にISM非製造業指数、5日には雇用統計と、6月の重要指標が相次いで発表される。ISMの製造業と非製造業はいずれも悪化が見込まれている上、改善予想の雇用統計も前月に市場予想から大幅に下振れするなど不安定な状況となっているため、米国株市場では利下げ観測が株価を押し上げやすい。

  もっとも、利下げ期待は米金利の低下を通じて為替ではドル安・円高圧力がかかりやすく、海外株高による日本株の押し上げ効果も小さくなる。1日発表の日本銀行の企業短期経済観測調査(短観)では大企業製造業の業況判断DIが12から9に低下の見込みとあって、4-6月期業績の不透明感が改めて意識され心理的に上値を抑えそう。6月4週の日経平均株価は週間で0.1%高の2万1275円92銭と4週連続上昇。

≪市場関係者の見方≫
・ニッセイアセットマネジメント運用企画部の松波俊哉チーフ・アナリスト
  「往って来いの展開を想定している。G20のイベント通過後にボラティリティーが高まる場面があっても、基本的に日本株には円高圧力がかかり続ける状況にある。米製造業はドル高と通商摩擦のダブルパンチとなっているため、ISM製造業は近く50割れまで悪化するだろう。今月の雇用統計は重要。製造業のマージン悪化から各連銀が公表する雇用指数が悪化し始めており、前回の雇用統計での雇用者数下振れが雇用悪化の最初の兆候だった恐れもある。現在の米国株は悪いデータが出れば利下げの確信度が高まる。ただ、円高や米中通商交渉の長期化から日本の企業収益は厳しく、日本株の上値は重そうだ」

・セゾン投信の瀬下哲雄運用部長
  「軟調に傾きやすい。最近、米国の経済指標は予想に対して下振れることが続いており、米中貿易摩擦に対する駆け込み需要も一段落することからISM製造業指数は節目の50を下回る可能性がある。指数が悪化すれば米国の利下げ観測を後押しすることになるものの、すでに株価には織り込まれていることもあり、日米ともに株価への影響は限定的だろう。むしろ利下げは経済悪化の局面で行われることから、景気減速が意識されることになる。加えて、日米金利差が縮まることから為替相場でドル安・円高に向きやすく、企業業績への悪影響が懸念される」

4週連続で上昇
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