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Photographer: Akio Kon/

個人投資家の円ショート積み上がる-米中会談次第で円高加速も

  • 市場期待に反して失望ならドル・円に下げインパクトと上田ハーロー
  • 海外短期勢の円ロングに積み増し余地ー1年ぶりネットロングに転換
Japanese ten-thousand yen banknotes are arranged for a photograph in Kawasaki, Kanagawa Prefecture, Japan, on Monday, Dec. 10, 2012. The yen is losing its status as a haven for risk-averse investors as Japan lurches toward a chronic trade deficit and the front-runner to become the next prime minister calls for unlimited central-bank stimulus.
Photographer: Akio Kon/

ドル・円相場が1月以来の円高水準を更新する中、日本の証拠金取引のネット円ショート(売り持ち)が、1年3カ月ぶりの水準まで積み上がってきた。20カ国・地域(G20)首脳会議(大阪サミット)に合わせて開かれる予定の米中首脳会談の結果次第では、円の売り持ちを解消する動きが強まり、ドル安・円高が加速するリスクがありそうだ。

  東京金融取引所によると、取引所為替証拠金取引「くりっく365」の対14通貨の円ポジションは24日時点で71万439枚のネットショートと、昨年3月以来の水準まで円売りに傾いている。同水準は円売りポジションが増え始める直前の4月中旬から倍増した。

円高で膨らむ個人投資家の円ショート

  上田ハーロー外貨保証金事業部の山内俊哉マーケット企画部長は、「市場の見方に反して米中首脳会談が失望的な内容になれば、リスク資産やドル・円などの下げインパクトの方が怖い」と指摘。個人投資家が、「105円を割れて1月3日に付けた年初来安値(104円87銭)が見えたタイミングで、円ショートを巻き戻すのかどうかが注目される」とした。
  
  米中首脳会談について市場では、対中追加関税は回避されるという楽観論がある一方、2期目に立候補したトランプ米大領領が支持率を考えた時、規制や制裁を強化する方にバイアスがかかりやすく中国問題などがいい方向に向かいづらい状況にあるとの見方もある。

海外短期勢

  個人投資家の動向に加え、約1年ぶりにネット円ロングに転じた海外短期勢(レバレッジ系)の円ポジションに積み増し余地があることも円高を加速させる一因になりそうだ。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのデービッド・ルー氏(香港在勤)は、海外短期勢にとって、「今はリスクオフで円買いが流行になっている面がある」とし、「米利下げ期待や米中問題に加えて、イラン問題もある中でネット円ロングはさらに積み増されてもおかしくない」と指摘する。

  米先物取引委員会(CFTC)が集計したレバレッジ系ファンドの円ポジションは、6月18日時点で8454枚のネットロングで、昨年6月12日時点以来のロングに転じた。ネットロングは2017年と18年にそれぞれ約2.5万枚まで膨らんでいる。

  ルー氏は、米中首脳会談が失望に終われば「海外短期勢は、より速いスピードで円買いポジションを積み増す可能性があり、円高圧力が強まりそう」と述べた。

海外短期勢の円ロングに積み増し余地も

  

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