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Photographer: STR/AFP/Getty Images

米国、さらなる対中関税発動を遅らせる可能性

更新日時
  • 大阪G20での米中首脳会談後に発表の可能性、関税の報復合戦手控え
  • 通商合意への道筋を開くのが首脳会談の目的-具体的合意は予想せず
This photo taken on June 24, 2019 shows containers on a ship at the Qingdao Port Foreign Trade Container Terminal, in Qingdao, in China's eastern Shandong province. - Top Chinese and US trade negotiators have held telephone talks ahead of a crunch meeting between presidents Xi Jinping and Donald Trump at the G20 summit this week, Chinese state media said on June 25. (Photo by STR / AFP) / China OUT (Photo credit should read STR/AFP/Getty Images)
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米中両政府が通商協議再開に向けて準備を進める中、米国は中国からの輸入品3000億ドル(約32兆1500億円)相当への関税賦課を保留することに前向きだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  この方針はなお検討中だが、大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の際のトランプ米大統領と中国の習近平国家主席との会談後に発表される可能性がある。サミット2日目の29日に行われる見込みの米中首脳会談の議題を巡り、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と中国の劉鶴副首相が24日の電話会談で概要を話し合った。

  ムニューシン米財務長官は26日、米CNBCとのインタビューで米中通商合意が年末までに成立するとの楽観的な見方を示し、米中は「合意に向けて約90%完了していた。合意達成への道筋はあると考える」と述べた上で、依然として「適切な努力」が必要だとした。

Vice Premier Liu He Leads Chinese Trade Delegation In Washington

ライトハイザー代表と握手する劉副首相(5月10日、ワシントン)

  ムニューシン氏は「中国が交渉の場に戻り、協議継続を望むことが米国の期待しているメッセージだ。なぜなら、それが均衡の取れた貿易や米中関係を深めていく上で、両国の経済にとって良好な結果を生むと考えるからだ」と続けた。

  ライトハイザー氏と劉氏の電話会談の内容に通じた関係者は、議論は生産的だったとし、通商協議の再開がそれぞれの国に利益をもたらすと国内向けに説明する方法が話し合われたと語った。

  米政府高官は25日、米国は交渉再開の一環として関税にさらなる条件が課されることを認めず、米中首脳会談で具体的な通商合意に至るとは予想していないと明らかにした。トランプ政権は、今回の首脳会談の目的は通商合意への道筋を開くことだとしている。米中通商協議は先月、暗礁に乗り上げた。

  事情に詳しい複数の関係者によれば、両国とも相手から大幅な譲歩を引き出したいと依然望んでいるものの、関税の報復合戦をトーンダウンし、交渉を再開して金融市場の不安解消につながるような休戦を目指すことで一致した。しかし、報復合戦休止の具体的日程を決めたかどうかは不明。

  事情に詳しい複数の関係者は、米国側が関税賦課を当面先送りする姿勢を見せているのは、さもなければ中国政府が首脳会談の開催に応じなかったためだと語った。

  中国は、レアアース(希土類)の対米輸出に制約を課す可能性を排除するといった軽度の妥協には前向きだという。

  中国商務省は声明で、劉副首相とライトハイザー代表が24日の電話会談で貿易と経済問題に関して意見交換したと説明した。USTRにこの会談に関するコメントを求めたがこれまでに返答はない。

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原題:U.S., China Near Tariff Cease-Fire as Deal Optimism Lifts Stocks(抜粋)

(第3段落のムニューシン氏の発言を「完了していた」に訂正します.)
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