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年率20%以上のリターン生んだH2O、潮目の変化が事業モデル試す

  • H2Oのファンド6本、21日までの3日間で資産30億ユーロ減少
  • マクロ経済動向を読みレバレッジを利かせる手法、投資家が見極めへ

フランスの投資銀行ナティクシス傘下でロンドンを拠点とする投資会社、H2Oアセット・マネジメントは、輝かしい運用成績で総資産を膨らませ、業界全般の暗い流れに逆らってきた。だが先週を境に、潮目が変わった。

  H2Oには10年近くほぼ常に資金が流入していたが、疑惑が持たれているドイツ人投資家に関連した流動性に乏しい社債を保有していることへの懸念が浮上し、顧客がファンドの一部から資金引き揚げを開始。21日までの3営業日だけで、H2Oのファンド6本の資産は30億ユーロ(約3650億円)余り減って計190億ユーロ未満に落ち込んだ。

  H2Oの代表者はコメントを控えた。

Sharp Drop

The asset decline in some of H20's funds accelerated last week

Source: Bloomberg

Combined assets of H20's Adagio, Allegro, Moderato, Multi Aggregate, Multibonds and Multistrategies funds

  H2Oは償還に応じることができると顧客を安心させ、引き揚げを検討していた投資家にはそれが難しくなるような措置を相次いで打ち出し、危機管理モードに入った。スイスの資産運用会社GAMホールディングや英国の著名ファンドマネジャー、ニール・ウッドフォード氏が陥ったファンドの償還停止のような事態を避けるためだ。

  それでもブルームバーグ・インテリジェンスのシニアアナリスト、ジョナサン・タイス氏は「今回の出来事はH2Oの成長にブレーキをかける」と指摘。「これが単発的な事案なのか、他にも懸念材料があるのか、投資家は見極めようとするだろう」と述べた。

  年率20%以上のリターンを上げてきたH2Oにとって、突然の資金動向の逆流は試練だ。ブルーノ・クラステス氏とバンサン・シャイエ氏が共同で創業した同社はマクロ経済動向を読んで債券や為替に投資し、レバレッジを利かせてリターンを稼ぐ。

  このような並外れたリターンを得るために必要なリスク管理は資金流入が続いている間は比較的容易だが、2008年の金融危機のさなかにウォーレン・バフェット氏がいみじくも語っている。「潮が引いて初めて誰が裸で泳いでいたかが分かる」と。

A Rising Tide

Until last week, six of the funds managed by H2O had seen assets surge

Combined assets of H2O's Adagio, Allegro, Moderato, Multi Aggregate, Multibonds and Multistrategies funds

原題:Natixis’s H2O Funds Bled $3.4 Billion in Three Days of Carnage(抜粋)

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