コンテンツにスキップする

話題株:アインHDに下げ止まる兆し見えず、押し目買いは有効か

  • 21年度最高益見込み、どのタイミングで織り込むかに注目―みずほ証
  • 評価スタンス変えず、敷地内薬局のシェア拡大に期待―あすか

調剤薬局大手のアインホールディングスの株価に下げ止まりの兆しが見えない。4日の決算発表から続いた失望売りで、株価は発表日に比べて約25%下がった。アナリストや投資家の間には、病院の敷地内薬局の拡大を計画する同社の業績回復に、長期視点から期待する声も出ている。

  アインHDの売り上げの約9割を占めるのは1000店を超える調剤薬局などのファーマシー事業。薬価や調剤報酬は2年に1度改訂があり、大幅な薬価引き下げのあった18年は、大手調剤薬局にとって厳しい年となった。前期(19年4月期)は、改定の影響で仕入れ値が思ったほど下げられず、連結営業利益は計画比91.8%と未達。今期(20年4月期)も薬剤師増員やシステム投資で会社計画が市場予想を下回るサプライズとなった。

決算発表から株価は約25%下落

  みずほ証券の渡辺英克エクイティ調査部長兼シニアアナリストは「ガイダンスショックがまだ抜け切れていないことと、20年4月の改定に向けてこれからニュースフローが悪化する中で、当面は株価回復のきっかけが見出しにくい」と指摘する。消費増税による臨時改定は織り込み済みだが、参院選が終われば、医療費抑制の観点から再び調剤報酬や薬価引き下げの議論が活発になる可能があるとみる。

  押し目買い姿勢を保つ市場参加者もいる。2010年からアインHDに対話による企業価値向上を提案しているあすかコーポレートアドバイザリーは、敷地内薬局でのシェア拡大に期待して評価スタンスを変えない。金岡将之ディレクターは、来年にかけて開局が増えると、門前薬局の既存患者の取り込みに2年程度かかることから「売り上げが伸びてくるタイミングは3年後」と見ている。

  アインHDの今期営業利益計画は前期比26億円(16%)増の187億円。みずほ証券の渡辺氏によると、「決算発表前には50億円前後の増益を予想したアナリストが多かった」といい過度な期待も株価の下げを加速させた。薬剤師の大量採用や大型薬局開設などの先行費用が一巡すれば、22年4月期には敷地内薬局の本格的な業績寄与で最高利益更新を予想する。同アナリストは株価について「V字回復をいつ織り込みにいくかが注目点」と見ている。

  渡辺氏は目標株価を7800円から7100円に下方修正したが、投資判断を「中立」で継続。また、野村証券の繁村京一郎アナリストも11日付のリポートで業績予想と目標株価は下方修正したが「買い」の投資判断を継続した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE