コンテンツにスキップする

債券は上昇、地政学的リスクで買い優勢ー20年入札は無難通過との見方

更新日時

債券相場は上昇。世界経済の減速懸念や地政学的リスクの強まりを背景に株式相場が下落し、外国為替市場で円高が進行したことが買い手掛かりとなった。一方、利回り水準の低さから不安視されていた20年債入札は無難な結果となり、一時的に買われる場面もあったが、高値警戒感もあって買いは続かなかった。

  • 長期国債先物9月物の終値は前日比3銭高の153円85銭。午後に入って153円95銭まで上昇
  • 新発10年債利回りは1.5ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.17%まで下げた後、マイナス0.16%に低下幅を縮小
  • 新発20年債利回りは一時1.5bp低い0.20%、新発30年債利回りは2.5bp低い0.32%までそれぞれ低下後、横ばいに戻す

市場関係者の見方

SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジスト

  • 世界的な金融緩和競争を巡る思惑は一通り織り込まれて、あらたにファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)を見極めようという状況
  • そこに米国による新たな対イラン制裁や米中首脳会談に対する不透明感などがあり、突発的な材料で市場が混乱して株安・円高が進む場合に備えたヘッジのための債券買いというムードになっている
  • ただ、各国の関係が改善すれば急速に反転する可能性もあり、今まで以上に神経質でボラタイルな動きになりやすい

20年債入札

  • 最低落札価格は103円55銭と、ブルームバーグがまとめた市場予想の中央値と一致
  • 投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.08倍と昨年12月以来の低水準、前回は5.47倍
  • 小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)8銭と昨年6月以来の大きさ、前回は5銭
  • パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長
    • ある程度、慎重な見方が多かったので、無事通過したという感がある
    • 入札後は下値で待ち構えていた買いに加え、円高進行も相場上昇を後押しした
  • 備考:過去の20年債入札の結果一覧

背景

  • 北朝鮮制裁巡る米紙報道で中国の一部銀行株が一時大幅安。その後は報道内容が否定されて下げ幅縮小
  • 日経平均株価は0.4%安の2万1193円81銭で終了。東京外為市場ではドル・円相場が一時1ドル=106円78銭と、1月3日以来の水準まで円高進行
  • 米長期金利はこの日の取引時間外で再び2%を割り込む場面

新発国債利回り(午後3時時点)

2年債5年債10年債20年債30年債40年債
-0.230%-0.265%-0.160%0.215%0.345%0.390%
前日比+0.5bp 横ばい-0.5bp 横ばい横ばい 横ばい
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE