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浅川財務官、ファンダメンタルズで説明できない動きには懸念-円高

更新日時
  • FOMC後、米金利動向に対する見方が変わったことを意識
  • 全面的に黒田総裁の金融政策に対するオリエンテーションに信頼

財務省と金融庁、日本銀行の幹部は21日、米金融当局会合の結果を受けて円高が進んでいることを踏まえ、国際金融資本市場の動向について意見交換した。財務省の浅川雅嗣財務官は会合後、「過度な変動が見られる場合、経済、金融市場にとっては必ずしもいいことではない」と述べ、必要なら各局当局と協力して対応する考えを改めて示した。

  浅川氏は記者団に、米中貿易摩擦や米金融政策の先行き、中東地政学的リスクを背景に「為替市場でやや神経質な動きが見られた」と指摘。必要な時には、7カ国(G7)、20カ国・地域(G20)との合意に従って「適切に行動する」とし、海外市場での「為替の動きに関しては緊張感を持って注視していきたい」と述べた。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は19日の定例会合で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を据え置いた一方、見通しの「不確実性」を指摘し、政策金利引き下げの準備があることを示唆した。米10年債利回りは一時、2016年11月以降で初めて2%を割り込み、為替市場ではドル安・円高が進行、一時1ドル=107円05銭を付け、1月3日以来の安値を更新した。

  浅川氏はFOMCの結果、「米国の今後の金利動向に関する見方が変わったというところは意識している」と述べた。一方、世界経済については、「緩やかに回復しているという基調判断には間違いないということを確認した」との見方を示した。
  
  日本銀行の黒田東彦総裁は20日、金融政策決定会合後の定例記者会見で、世界経済の下方リスクが強まっていると指摘し、欧米など主要国の金融政策の影響も注視しながら、物価目標へのモメンタムが損なわれるような状況になれば、「躊躇(ちゅうちょ)なく追加緩和を検討していく」との見解を示した。

  浅川氏は、日銀が行う金融政策については詳細なコメントはできないとした上で、「われわれとしては全面的に黒田総裁の金融政策に対する今後のオリエンテーションというのを信頼させていただいている」と述べた。

  3者会合には遠藤俊英金融庁長官、前田栄治日銀理事ら6人が出席し、臨時で開かれた。前回は初の10連休となったゴールデンウィーク前の4月19日。

  これに先立ち、浅川氏は同日、日本記者クラブで会見し、「ファンダメンタルズから説明できない急速な動きが見られたら、われわれとしては懸念を持たざるを得ない」との認識を示した。

  浅川氏は「ここ数日、FOMCの解釈を元に為替相場や株式相場は動いている」とし、20日から21日にかけて「じっとマーケットを凝視している」と語った。米経済については「非常に好調」との見方を示した上で、米利下げの可能性について、「今後腰折れすることを避けるためになされる措置であれば金融政策として正しい」と述べた。

IMF World Economic Outlook Press Briefing

浅川雅嗣財務官

Photographer: Joshua Roberts/Bloomberg

  

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