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Photographer: Keith Bedford/Bloomberg

来週の日本株は上昇、米中貿易協議の再開期待ー円高は重し

  • G20サミットでトランプ大統領と中国の習近平国家主席が会談予定
  • 小売企業の第1四半期決算スタート、27日は株主総会の集中日
A member of the media films a screen displaying share prices inside the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX), in Tokyo, Japan, on Friday, April 26, 2019. Japan's retail investors have propelled their net long yen positions against the dollar to near a record ahead of the nation's extended Golden Week holidays.
Photographer: Keith Bedford/Bloomberg

6月4週(24-28日)の日本株は上昇が見込まれる。週末の米中首脳会談を前に両国の摩擦が和らぐと期待した投資家の運用リスクを取る動きが優勢になりそうだ。米利下げ観測が強まる中で為替相場はドル安・円高に振れやすくなっているため、上げ幅は限られそうだ。
  
  28、29日に20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)が大阪で開催され、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が会談する予定。25日にも事前協議が行われる見通しで、貿易交渉再開への機運が高まれば株価押し上げ材料になる。また、大和証券の木野内栄治アナリストは、議長国の安倍晋三首相が世界経済のリスクに対処するため大型の経済対策を表明する可能性が高いとみており、景気回復への期待が相場のサポートとなりそう。ただ、米国による対中国製品3000億ドル相当への新たな関税賦課の可能性は残っており、楽観できない状況は続く。

  経済指標は米国で25日に6月の消費者信頼感指数、27日に5月の中古住宅販売成約指数の発表がある。国内では28日に5月の鉱工業生産が公表される。市場予想は消費者信頼感指数が132(前回134.1)とやや鈍化する一方、中古住宅指数は前月比1.0%上昇(同1.5%低下)と持ち直す見込み。日本の鉱工業生産は前月比0.7%上昇(同0.6%上昇)と2カ月連続で拡大する見通しだ。

  国内の小売企業が3-5月(第1四半期)業績を開示する。24日にしまむら、25日に高島屋とスギホールディングス、28日にJ.フロントリテイリングが決算の発表を予定する。27日は3月期決算企業の株主総会の集中日で、自社株買いなど株主還元強化への対応が注目される。3週の日経平均株価は週間で0.7%高の2万1258円64銭と3週続伸。

日経平均株価の推移

≪市場関係者の見方≫
JPモルガン・アセット・マネジメントの前川将吾グローバル・マーケット・ストラテジスト
  「G20で予定されている米中首脳会談の事前協議で合意に向けて前向きなニュースが出れば、通商交渉の再開や対中追加関税がいったん見送られるとの期待が高まり、リスクオンムードとなるだろう。最近の米経済指標は市場予想を下振れる傾向があるものの、悪い結果は逆に米国の利下げを後押しすることになり、株式相場にプラスに働く面もある。米中摩擦の緩和によって世界景気に対する不透明感が後退すると、確実視されている7月の米利下げ期待が剥落する可能性があるので注意が必要だ。米長期金利の低下による日米金利差の縮小から為替の円高推移は重しで、企業業績への影響が懸念される」 
 
あすかアセットマネジメントの平尾俊裕社長
  「G20を控えて様子見の中、もみ合いだろう。米国と中国は覇権争いの状態にあり、通商摩擦で自国経済が傷ついてネガティブインパクトを認識するまで争いは続くだろう。今回のG20では交渉がまとまらない可能性が高い。ただし、交渉がまとまるとはマーケットも織り込んでいないため、何らかのポジティブ材料があれば反応もしやすい。米国の金融緩和姿勢が鮮明となって円高となっているため、株高にはなりにくい。米国とイランとは従来からの緊張した状況は続くだろうが、両国の戦争には発展しないとみられ、相場への大きな影響はない。日経平均の想定レンジは2万0800-2万1500円」

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