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野村HD株が一時10%高、16年11月以来の日中上昇率-自社株買い

更新日時
  • 大規模で早期の自社株買い、「短期的にポジティブ」-SMBC日興
  • 取得規模はサプライズ、今後の株価の下支えに-ゴールドマン
A sign for The Nomura Holdings Inc. is displayed outside a Nomura Securities Co. branch in Tokyo.

A sign for The Nomura Holdings Inc. is displayed outside a Nomura Securities Co. branch in Tokyo.

Photographer: Toru Hanai/Bloomberg
A sign for The Nomura Holdings Inc. is displayed outside a Nomura Securities Co. branch in Tokyo.
Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

野村ホールディングスの株価が一時前日比10.5%(35.8円)高の377.3円と急反発した。取引時間中としては2016年11月以来約2年7カ月ぶりの日中上昇率となった。前日に発表した1500億円を上限とする自社株買いが好感された。
 
  同社は18日、野村総合研究所の公開買い付け(TOB)による自社株買いに応じて得る資金などを原資に、3億株(発行済み株式総数の8.6%)、1500億円を上限に自己株式を取得すると発表していた。

  SMBC日興証券の中村真一郎アナリストは18日付のリポートで、7-9月期以降と想定していた自社株買いが早いタイミングで実現し、大規模となった点で「短期的にポジティブ印象」と指摘。中長期的にはコスト水準の低減やホールセール、リテール事業の収益の底入れを確認する必要はあるものの、「最悪期を脱しつつある点は認識しておくべきだろう」との考えを示した。

  ゴールドマン・サックス証券の田中克典アナリストも19日付リポートで「業務改善命令も出ている中での自社株買い公表、取得規模はサプライズ」と述べ、実際の進展を見据える必要があるとしつつ「今後の下値支えとなろう」としている。

  野村総研のTOBへの応募で、野村HDの保有比率は現在の36.59%から最も低くなる場合で23.07%まで低下する。両アナリストは、金融庁からの業務改善命令に先立って野村HDが発表したガバナンス向上策の一環とみている。

委員長人事案を変更

  野村HDは、24日に開催予定の株主総会で決議予定の取締役選任の人事案で、指名委員会と報酬委員会の両委員長を元野村証社長の古賀信行氏から社外取締役に変更することについても18日に発表。

  SMBC日興の中村氏は19日の電話取材で、野村HDの発表について「今回の株主総会を乗り切るために最低限のところは対応しなければならない。その意味では、指名、報酬委員会まで古賀氏がやっているのはさすがにお手盛りだということだろう」と指摘。

  そもそもガバナンス上、元経営者が取締役会議長で、指名・報酬委員会のトップも務めることは「普通はありえない」とし、「自社株買いと合わせて最低限の対応をすることで、今回の株主総会は乗り切れるという風に考えたということなのだろう」と述べた。

  古賀取締役会長の再任については、議決権行使助言会社の米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)、米グラス・ルイスが委員長の兼任は独立性の観点から問題があるとして株主総会での反対を推奨していた。

  中村氏は、助言会社の反対推奨は「海外投資家が当然参考にする上、これだけ経営が悪いと国内投資家や個人の反応も読めない」とし、野村HDの判断に何らかの影響を与えたと推測する。野村HDの19年3月末時点の外国人株主比率は34.15%だった。

(第4段落以降にアナリストのコメントなどを追加して記事を更新します.)
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