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ECBは利下げが第一の選択肢、インフレ回復へ行動必要なら-関係者

  • 量的緩和再開よりもマイナス金利の深掘りが最初のステップの公算
  • 米当局の利下げがECBの行動のきっかけになる可能性も

欧州中央銀行(ECB)当局者らはインフレ回復のため行動が必要な場合、まず利下げを考えていると、事情に詳しいユーロ圏の中銀当局者3人が明らかにした。

  量的緩和(QE)再開よりも、マイナス金利をさらに引き下げることが最初のステップとして最も可能性が高いだろうと当局者らは述べた。市場のインフレ期待が過去最低へと落ち込む中で、当局者らは行動を支持する方向に傾いているという。議論の内容は部外秘だとして当局者が匿名を条件に語った。ECB報道官はコメントを控えた。

Below Zero

The ECB is one of five central banks with negative rates

  ドラギECB総裁は18日、成長とインフレの見通しに改善がなければ追加の金融緩和が必要になるだろうと発言。行動へのハードルを低く設定した様子で、短期金融市場は12月までに0.1ポイント利下げを織り込んだ。ブルームバーグの報道を受けて投資家は利下げ時期の予想を9月に前倒しした。コメルツ銀行は7月を予想している。

  パンテオン・マクロエコノミクスのユーロ圏チーフエコノミスト、クラウス・ビステセン氏は「ドラギ総裁は利下げで任期を終えると思う」と述べた。「今や扉は開かれ、ECBがそれをくぐらない方法があるとは思えない」と語った。

  ECBが利下げをすれば米国のトランプ政権とのあつれきを呼びそうだ。トランプ大統領はドラギ総裁の発言後にツイッターで、ECBがユーロ安を誘導しているのは不公正だと非難した。

  ドラギ総裁はポルトガルのシントラで開いたECBの年次フォーラムで、QE再開も可能だと語った。ただ、そのためには同中銀が自ら定めた資産購入規模の上限を引き上げる必要があるかもしれない。

  追加利下げをする場合の懸念の1つは、銀行の収益力を圧迫する恐れがあることだ。ドラギ氏は18日、マイナス金利の影響を「和らげるための措置」の必要性にも言及した。ECBは中銀預金金利を現在マイナス0.4%としている。

  利下げなら超過準備の一部でマイナス金利を免除する階層化を巡って意見が衝突する恐れがある。ECB当局者の1人は追加利下げの場合にはほぼ確実に必要になるだろうと述べたが、別の当局者は階層化の必要はないとし、それについての決定は少なくとも後日まで延期できるとの考えを示した。

  いずれの措置にせよ、行動する時期に関して当局者らはオープンだ。ただ、米当局が利下げに踏み切り米欧の金利差縮小でユーロが押し上げられる恐れがあれば、米利下げがECBの行動のきっかけになるかもしれないと、関係者2人が述べた。

A Look in the ECB’s Stimulus Toolbox

原題:ECB Rate Cut Is Weapon of Choice as Draghi Threatens More Action(抜粋)
ECB Rate Cut Is Weapon of Choice as Draghi Threatens Action (1)

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