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Photographer: FRANCK ROBICHON/EPA

日銀会合注目点:米利下げ観測で追加緩和の可否と手段、総裁の見解は

  • ブルームバーグのエコノミスト調査では50人全員が現状維持を予想
  • 副作用避けるためさまざまな金融手段組み合わせる可能性と黒田総裁
epa05132491 (FILE) The Bank of Japan (BOJ) building is reflected in a telephone box in Tokyo, Japan, 07 October 2015. The Bank of Japan announced on 29 January 2016 it had decided to impose further monetary easing steps, adopting a negative interest rate to prop up the world's third-largest economy amid slumping consumption and China's slow economic growth. 'The bank will apply a negative interest rate of minus 0.1 percent to current accounts that financial institutions hold at the Bank,' the central bank said in a statement after a two-day monetary policy meeting.  EPA/FRANCK ROBICHON
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日本銀行は20日の金融政策決定会合後に政策運営方針を発表する。ブルームバーグのエコノミスト調査では50人全員が現状維持を予想した。米国の利下げ期待が高まる中、日銀の追加緩和観測も強まりつつあり、その可否や手段について黒田東彦総裁が記者会見で示す見解が注目される。

ブルームバーグのエコノミスト調査に関する記事はこちらをご覧ください

  黒田総裁は10日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、現時点で追加緩和は必要ないとしながらも、「2%の物価目標に向けたモメンタムが失われれば追加緩和を行う」と語るとともに、仮に追加緩和が必要になった場合は「最大限、副作用を避けるため、さまざまな金融手段を組み合わせる可能性がある」と述べた。

Bank of Japan Governor Haruhiko Kuroda Interview

黒田東彦日銀総裁

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は4日の講演で、必要なら利下げの可能性を閉ざさない姿勢を示唆した。5月の米雇用統計が予想外の弱い数字となったことで、早ければ今月19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに踏み切るとの見方が台頭。つれて日銀の追加緩和観測も浮上している。

  日銀は前回4月会合でフォワードガイダンス(指針)を「当分の間、少なくとも2020年春ごろまで現在の極めて低い長短金利の水準を維持する」と明確化したが、早くも再延長観測が浮上している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアエコノミストは「状況次第では今会合でフォワードガイダンス(政策金利の指針)再延長の検討があり得る」とみる。

ブルームバーグのエコノミスト調査の詳細はこちらをご覧ください

  会合は従来、総じて正午から午後1時の間に終了している。黒田総裁は午後3時半に記者会見する。 

注目点
理由
追加緩和観測の高まりエコノミスト50人を対象に7-12日に実施した調査で、米国が利下げに踏み切った場合、日銀がその後6カ月以内に追加緩和に踏み切る可能性が「高い」との回答が6割に
フォワードガイダンスの再延長は日銀は前回4月会合でフォワードガイダンスを明確化したばかりだが、早くも再延長の観測も
追加緩和の手段は黒田総裁はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、仮に追加緩和が必要になった場合は「最大限、副作用を避けるため、さまざまな金融手段を組み合わせる可能性がある」
副作用対策も日銀は金融システムリポートで、企業の資金需要が現在と同じペースで減った場合、約6割の地銀が10年後に最終赤字になるとの試算

前回4月会合の決定内容

  • フォワードガイダンス「海外経済の動向や消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、少なくとも2020年春ごろまで現在の極めて低い長短金利の水準を維持することを想定」に明確化
  • 長期金利(10年物国債金利)の誘導目標は「0%程度」、経済・物価情勢等に応じて上下にある程度変動し得る
  • 短期金利(日銀当座預金の一部に適用する政策金利)は「マイナス0.1%」
  • 長期国債買い入れ(保有残高の年間増加額)のめどは「約80兆円」
  • 指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れは年間約6兆円、市場の状況に応じて上下に変動し得る、不動産投資信託(J-REIT)買い入れは同900億円
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