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東海カーボン:独炭素黒鉛製品メーカーを買収-約1000億円で

更新日時
  • アルミ分野への事業多角化や欧州事業の強化を狙い-東欧に生産拠点
  • 当初は手元資金やブリッジローン、その後社債や借り入れで

黒鉛電極などを製造する東海カーボンは17日、ドイツの炭素黒鉛製品メーカーのコベックスの株式を約1000億円で取得すると発表した。買収により、鉄を上回る成長が期待されているアルミ関連事業や、東欧に生産拠点を確保することによる欧州事業の強化を目指す。

  発表資料によると、東海カーボンはコベックスの全株式をルクセンブルグの投資会社から買い取る契約を同日に締結。株式の取得完了は7月下旬を見込んでいる。

  ポーランドに2工場を保有するコベックスは主力のアルミ精錬の際の電気分解時に使用されるカソード(陰極)や、金属シリコンなどの精錬に利用される炭素電極などの分野で世界有数の市場シェアを持つ。

  自動車や航空機など輸送機器の軽量化や飲料容器、エレクトロニクス分野での銅の代替品として安定的なアルミ需要の成長が見込まれており、カソードの需要も伸びると予測されていることが買収の背景にある。東海カーボンの主力事業の黒鉛電極は鉄鋼生産向け。アルミ精錬に必要な材料の分野に進出することで事業の多角化につなげる考え。

  同社の資料によると、コベックスの前期(18年12月期)の連結売上高は2億3450万ユーロ(約298億円)、EBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控除前利益)は96億円、純利益は19億円だった。

  東海カーボンは、当初は買収に必要な資金を手元資金とブリッジローンでまかなう方針。その後、社債の発行や金融機関からの借り入れに加え、ハイブリッドファイナンスなどによる資本性資金の調達も検討しているとしている。

  同社は、21年までの3年間の中期経営計画で収益性の向上に貢献する戦略的な投資案件を積極的に検討する方針を掲げていた。今期(19年12月期)業績に与える影響は精査中で、影響を与えることが明らかになった場合には速やかに開示するとしている。

(第5段落に決算関連情報を追加して記事を更新します.)
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