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香港行政長官、逃亡犯条例改正案の審議停止を発表-抗議デモ受け

更新日時
  • 林鄭長官:法案内容の改善に取り組むが撤回はせず
  • 市民の抗議デモは、中国への返還以降で最大級の規模に

香港政府は15日、香港で中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の審議を停止すると発表した。林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が同日の記者会見で明らかにした。改正案に対する市民の抗議デモは、中国への返還以降で最大級の規模に拡大していた。

  林鄭長官は会見で、改正案の撤回はないと述べ、法案内容の改善と市民からの支持確保に取り組む考えも表明。審議再開の時期的なめどは立っていないと付け加えた。同長官は「われわれの取り組みの不備やその他のさまざまな要因が相当大きな論争をかき立てたことに深い悲しみと後悔の念を抱いている」と述べた。

Carrie Lam

林鄭月娥行政長官

写真家:Justin Chin / Bloomberg

  同長官は改正案への抗議デモがエスカレートする中でも、同案の推進に取り組んでいただけに、今回の停止は驚きの方針転換。9日のデモ行進では多数の反対派が長官の辞任を要求。12日には長官が審議前進を決めたことに反発して抗議活動に拍車が掛かり、デモ参加者が立法会(議会)に侵入しようとしたことから警察隊が催涙ガスやゴム弾を使用。多数の負傷者が出る事態となっていた。

  反対派は改正案によって香港の司法制度と中国本土の制度を分離する法律の壁が崩れると警戒しており、経済団体は金融センターとしての香港の魅力が失われると主張。中国共産党を批判する人々は中国本土の裁判所で起訴されかねないと憂慮している。

  中国政府は改正案を繰り返し支持してきたが、複数の西側諸国政府は言論の自由と資本主義市場経済、香港の独立した裁判所を保証してきた「一国二制度」の枠組みが損なわれるとの懸念を強めている。

原題:Hong Kong’s Lam Backs Down, Suspends Bill After Mass Protests(抜粋)

(長官の発言や経緯を追加して更新します.)
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