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【日本株週間展望】軟調、日米金融政策会合前に買い控えムード強まる

  • 米FOMCは利下げに向けて地ならしか、日銀は現状維持の見通し
  • NY連銀製造業景況指数や米住宅着工件数は鈍化、買い材料乏しい

6月3週(17ー21日)の日本株は軟調な展開が見込まれる。米中貿易協議で合意に向けた進展がみられないなかで、主要な経済指標は鈍化しそうだ。日米で開催される金融政策会合を前に積極的な買いは入りにくい。

  米国では18-19日に連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。公表される声明やパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見で、中国との貿易摩擦による影響を回避して景気を下支えするための一歩踏み込んだ内容にならない限り、株価を押し上げる材料にはなりにくい。金利先物が示す7月の利下げ確率は8割超で、株式相場の追い風になってきた米利下げはある程度織り込み済みだとの見方もある。

  日本銀行が19ー20日に開く金融政策決定会合では、政策の現状維持が濃厚だ。10月の消費増税を前に景気減速懸念への対応が注目される。黒田東彦総裁はブルームバーグとのインタビューで「必要ならさらに大規模な緩和は可能」と述べていた。

  経済指標では、米国で17日に6月のニューヨーク連銀製造業景況指数、18日に5月の住宅着工件数が公表される。市場予想はNY連銀指数が12(前回17.8)、住宅着工件数が前月比0.3%増(同5.7%増)と、いずれも鈍化する見込み。日本では19日に5月の貿易収支が発表され、輸出が8.4%減(同2.4%減)、輸入が0.9%増(同6.5%増)と低下の予想。日米ともに景気減速が警戒されれば、株式相場の重しとなる。2週の日経平均株価は週間で1.1%高の2万1116円89銭と続伸。

日経平均株価の推移

≪市場関係者の見方≫
●SMBC信託銀行投資調査部の佐溝将司マーケットアナリスト
  「材料に乏しく、投資家は積極的に動きづらいことから軟調な展開が予想される。注目が集まる米FOMCは7月の利下げに向けて布石を打ってくる程度で、マーケットでは年内2回の利下げを織り込み済みのため、株価を上昇させるには力不足。米経済指標は鈍化することが分かっているものの、最近の雇用統計や製造業指数など市場予想を下回ったケースが相次いでおり、一段の下振れリスクに注意が必要。半面、日本株には割安感があり、国内でネガティブな材料もないことから下値は固い」

●クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部の松本聡一郎CIOジャパン
  「米FOMCはマーケットで先走り気味にある利下げ観測をけん制する可能性がある。声明や議長会見で言及があれば、これまでのような株高基調は落ち着くが、為替相場は相対的に安定しており株価急落はなさそうだ。海外投資家の日本株ポジションも軽くなっていることから売り込まれる要因も少ない。株主総会シーズンに入り、株主還元の強化にも期待が高まる。米中貿易摩擦を背景に事業投資に慎重な企業は余剰資金を自社株買いや配当性向の引き上げなど株主還元に向ける流れがある」

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