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タンカー攻撃、イランに責任と米断定-ポンペオ長官が発表

更新日時
  • 国益を守り、世界貿易と地域の安定も守っていくとポンペオ長官
  • イラン側は関与を否定、ザリフ外相は対話を呼び掛け

ペルシャ湾における海上輸送の要衝、ホルムズ海峡で石油タンカー2隻が13日攻撃されたことについて、米政府はイランに責任があると断定した。日本関連船舶1隻が被害を受けたことから、日本政府は引き続き情報収集を急ぐとともに、周辺海域を航行する船舶に注意喚起を呼び掛けた。

  ポンペオ米国務長官は同日、ワシントンで記者団に対し、イランは以前からホルムズ海峡の原油輸送を阻害すると示唆していたと指摘し、イランに責任があるとの判断を明らかにした。その上で、「米国は自国軍と国益を守り、パートナーおよび同盟国と共に世界貿易と地域の安定も守っていく」と述べた。イランに責任があるとする証拠は示さず、質問を受け付けなかった。

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ホルムズ海峡で攻撃を受けたタンカー

出典:AP通信

  トランプ政権の高官らは同日の記者団への背景説明で、ホルムズ海峡に近いオマーン湾で攻撃を受けた2隻のタンカーのうち、少なくとも1隻への攻撃は機雷によるものだったと述べた。高官らは米側が複数の選択肢を検討しているとし、これにはホルムズ海峡を商船が通過する際の護衛が含まれ、軍事行動の可能性も排除されていないとした。

  ポンぺオ長官の発言から数時間後、米中央軍の報道官は「イランとの戦争はわれわれの戦略的利益にも国際社会の最善の利益にも合致しない」などとする声明を出した。

  イラン当局者はタンカー攻撃への関与を否定。ザリフ外相は、イランの敵がタンカー攻撃の背後にいた可能性があると示唆し、中東地域の対話をあらためて呼び掛けた。イランの国連代表部も同日声明を出し、「6月13日の石油タンカーの事件に関する」米国の「根拠のない主張」をイランとして「断固否定するとともに、最も強い言葉で非難する」と表明した。

  日本の国土交通省によると、攻撃を受けたうちの1隻は国華産業(東京都千代田区)が運航するケミカルタンカー。航行中だった「KOKUKA Courageous」(パナマ船籍)が13日午前11時45分(現地時間同6時45分)ごろ、機関室外の喫水線付近に被弾した。乗員に邦人はいなかったとしている。

  菅義偉官房長官は14日の記者会見で、「引き続き情報収集中であり、背景に予断を持つことは控えたい」と指摘。さらに「米国とも緊密に連携を取って情報交換を行っている」と説明した。石井啓一国交相も「誰からどのような攻撃を受けたか状況は分かっていない」とし、状況を注視する意向を示した。

  タンカー攻撃は安倍晋三首相がイランの最高指導者ハメネイ師と会談した同国訪問中のタイミングで発生した。石井国交相は「被弾と総理訪問の関係についての情報には接していない」と説明した。日本外務省は周辺海域を航行する船舶に対して、最新情報の入手に努め、十分注意して下さい」と呼び掛けた。経産省と国交省も関連企業や業界団体に注意喚起した。

  国華のタンカーはサウジアラビアからシンガポールに向けメタノールを積載して航行していた。同社は敵対的な攻撃だったと判断できるとの見方を示した。

原題:U.S. Blames Iran for Oil Tanker Attacks as Gulf Tensions Climb(抜粋)

(日本政府の対応を1段落、6段落に加えて更新します.)
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