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原油安が映す世界経済の減速懸念、米中摩擦を前に買えない日本株

  • NY原油は4%下落し1月14日以来の安値、アジア時間でも下落
  • WTIで1バレル=50ドルを割り込むと厳しい状況ー東海東京調査

日経平均株価と連動性の高い原油価格が年初来安値に接近している。米中貿易摩擦による世界景気の減速懸念を背景に原油価格の下落は続いており、日本株の回復基調に冷や水を浴びせかねない状況だ。

  12日のニューヨーク原油先物市場(WTI)の終値は4%安の1バレル=51.14ドルと大幅に下落し、1月14日以来の安値を付けた。米国の原油在庫が2017年7月以来の高水準に膨らんだほか、米中通商対立が需要への重しとなった。13日アジア時間に入ってもWTIは続落し、一時0.4%安の50.92ドルまで低下。日経平均も一時2万1000円を割り込むなど、足踏み状態にある。

足元で原油価格の下げ幅拡大

  野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「原油価格は世界経済の好不調を映す鏡」とし、原油の在庫水準の高まりから「中国をはじめとする景気減速リスクが心配される」と指摘する。株式市場では、6月に入って世界の株高を演出してきた米利下げ期待はすでに織り込まれたことから、足元では原油価格の動向が注目されるとみていた。

  「WTIで1バレル=50ドルを割り込むと厳しい状況になる」。東海東京調査センター投資戦略部の庵原浩樹シニアストラテジストは、通常なら原油安はガソリン価格の下落につながり、これからドライブシーズンを迎える米国の消費拡大を後押しし世界景気にプラスとみるが、「行き過ぎた原油安は米シェールガス企業の経営を圧迫し石油輸出国機構(OPEC)など主要産出国の財政問題に発展しかねない」と警鐘を鳴らす。原油安の背景にある米中貿易摩擦で両国が歩み寄らない限り原油相場の回復はなく、「株価の上昇も見込めない」と話した。

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