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6月12日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、独露のパイプライン巡り米が制裁の可能性

  12日のニューヨーク外国為替市場ではドルが主要10通貨に対し上昇。ロシアとドイツを海底で結ぶガスパイプラインの建設を阻止するため米国が制裁を検討中だとトランプ米大統領が述べたのが背景。

  • ニューヨーク時間午後4時40分現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%上昇、日中高値近辺。5月の米消費者物価指数(CPI)の発表から数分は、前日の引け水準を挟んで上下した。コア指数が予想を下回り、米金融当局が利下げに動くとの観測が強まった
    • 総合CPIは前月比0.1%上昇(予想と一致)、前年同月比では1.8%上昇(市場予想は1.9%上昇)
  • 高リスク資産を巡る投資家心理はデリケートな状態が続いた。トランプ米大統領が前日、中国との通商交渉の合意は自分が個人的判断で滞らせていると発言、中国が今年交渉済みの条件に立ち戻らない限り最終合意するつもりはないとしたのが影響
  • 米10年債の利回りは低下、S&P500種株価指数は下落
  • ポンドは対ドルで0.3%安の1ポンド=1.2687ドル
    • 合意なき欧州連合(EU)離脱を阻止する動議を英議会が否決したため、売りが膨らんだ
    • ポンドはその前、ジョンソン前外相が合意なし離脱への姿勢を軟化させたことを受けて上昇していた
  • ユーロはドルに対し0.3%安の1ユーロ=1.1287ドルと、日中安値近辺
    • 欧州債の利回りは低下。ユーロ圏のインフレ期待が過去最低に達したことに反応
  • ドルは円に対しほぼ変わらずの1ドル=108円54銭。早い時間には108円22銭まで下げ、今週の安値を付けた
  • ドルはスイス・フランに対し0.3%高。13日にはスイス国立銀行の政策判断が控えている

欧州時間の取引

  ドル指数は横ばい。米CPIの発表を控え、ドル相場の方向性を巡り慎重な取引が続いた。ドルは主要通貨に対してはまちまち。逃避先通貨は米国債と連動する格好で上昇した。
原題:USD Rebounds as Trump Threatens Pipeline Sanctions: Inside G-10(抜粋)
Dollar Holds Declines Ahead of U.S. Inflation Data: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:株が続落、ハイテク安い-通商対立を懸念

  12日の米株式相場は続落。テクノロジー株が特に売られた。インフレ指標が市場予想を下回ったことを受け、米金融当局が利下げに動けるとの楽観的な見方が広がったが、通商対立への懸念が重しとなった。

  • 米国株は下落-半導体などに売り
  • 米国債は上昇-10年債利回り2.12%
  • NY原油は5カ月ぶり安値-在庫が高水準
  • NY金先物は続伸-通商リスクの高まりで

  S&P500種株価指数は前日比0.2%安の2879.84。ダウ工業株30種平均は43.68ドル(0.2%)安の26004.83ドル。ナスダック総合指数は0.4%下げた。米国債は上昇。ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは2べーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.12%。

  S&P500種の構成銘柄では半導体株の下げが目立った。一方で公益株などのディフェンシブセクターは上昇した。ナスダック100指数はこの1週間余りで最大の下落率。フェイスブックの下げが響いた。

  トランプ大統領は米中通商交渉の合意は自分が個人的判断で滞らせており、交渉済みの条件に中国が戻らない限り最終合意するつもりはないと前日に述べた。12日発表された5月の米消費者物価指数(CPI)は食品とエネルギーを除くコア指数が前年比、前月比ともに市場予想を下回り、利下げは可能との見方を補強する材料となった。

  サンフランシスコに拠点を置くBOSのプリンシパル、ジェニファー・エリソン氏は「貿易と米金融当局という全く異なる力が働いている」とインタビューで発言。「これらは互いに力を打ち消し合っている。恐らくそれは良いことだが、単に熱狂して現在のような状況が続くと仮定する時期ではない」と述べた。

  ニューヨーク原油先物相場は反落し、約5カ月ぶりの安値となった。米国の原油在庫が2017年7月以来の高水準に膨らんだことが嫌気された。米中通商対立も引き続き需要への重しとなっている。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は2.13ドル(4%)安の1バレル=51.14ドルと、1月14日以来の安値で引けた。ロンドンICEの北海ブレント8月限は2.32ドル安の59.97ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続伸。通商リスクが再び高まったことが材料。交渉済みの条件に中国が戻らない限り最終合意するつもりはないとトランプ氏が前日に述べた。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合では利下げに向けた地ならしが進む可能性があり、金融市場には様子見姿勢もある。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.4%高の1オンス=1336.80ドル。この11営業日で10回目の上昇となった。
原題:Tech Leads Stock Slump; Oil Falls to 4-Month Low: Markets Wrap(抜粋)
Oil Plunges as U.S. Storage Swells, Demand Outlook Worsens(抜粋)
Gold Driven to Higher Ground as Investors Weigh Trade War, Fed(抜粋)

◎欧州債:イタリア債が下落、20年債の発行額決定後に値動き反転

  12日の欧州債市場ではドイツ債がほぼ変わらず。イタリア債は下落した。この日は両国のほか、スペインとポルトガルが国債を発行した。イタリア債とスペイン債の需要は今年に入って付けた過去最高には及ばなかった。

  • イタリアはシンジケート団を通じて20年債を60億ユーロ発行。この発行額決定後、イタリア債の利回り曲線はスティープ化の度合いが縮小し、利回りは上昇に転じた
    • イタリアは13日に3年、7年、15年債を最大で合計65億ユーロ発行する
    • スペインはシンジケート団を通じ、10年債を60億ユーロ発行。275億ユーロの需要を集めた
  • ドイツ10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下してマイナス0.24%。フランス10年債利回りは変わらずの0.12%。イタリア10年債利回りは1bp上げて2.41%
  • ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください

原題:Italian Bonds, Bunds Little Changed; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為と米国株・国債・商品を更新します.)
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