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安倍首相、米国とイランの関係修復図る-トランプ大統領も見守る

  • 安倍首相は12-14日にイランを公式訪問
  • イラン最高指導者ハメネイ師やロウハニ大統領と会談する
安倍晋三首相

安倍晋三首相

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
安倍晋三首相
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

トランプ米大統領とイラン指導部のいずれとも友好な関係を築いている安倍晋三首相が12日から3日間にわたりイランを公式訪問する。中東を再び混乱に陥らせかねない対立を抱える米国とイランの橋渡しという難しい役割に挑む。

Japan's PM Shinzo Abe Speaks at The Liberal Democratic Party's Annual Convention

安倍晋三首相

写真家:太田清/ブルームバーグ

  米国とイランの主張は隔たりが極めて大きく、不信感や敵対心を軽減する措置を取ることができれば、安定的な国内経済運営に力を注いでいるというイメージが強い安倍首相にとっても和平に向けた仲介役として歓迎すべき成果を挙げることになる。今回の訪問ではイランの最高指導者ハメネイ師とロウハニ大統領と会談するが、トランプ大統領は米国とイランの緊張緩和を図る安倍首相の努力を歓迎すると述べている。

  日本の対イラン政策を専門とする放送大学の高橋和夫名誉教授(国際政治)は英語でのインタビューで、安倍首相ができることはトランプ大統領から託されたこと次第だと指摘。首相が「メッセンジャーボーイとして行くのなら世界の世論の前で恥をかくことになるだろう。米国側からのイラン側への誘因を考えずに、首相がそうした政治的リスクを冒すとは思わない」と述べた。

  安倍首相が「米国イラン間の協議を再開させたり、米国に制裁を巡る主張を軟化させたり、イランに米国の要求の一部を受け入れさせたりすることができるとは思わない」と安倍政権との関係があるエネルギー専門家の1人は指摘。「イラン指導部の要請に耳を傾け、ハメネイ師とロウハニ大統領に米国側の考えを伝えれば、核合意を巡る対話は継続していくだろう」 と、首相のイラン訪問は極めて慎重に扱うべき問題だとして匿名を条件に語った。

  日本国民は今回のイラン訪問に大きく期待していないことがNHKが発表した世論調査で示されており、安倍首相の政治的リスクは軽減されている。ただ、7月に予定されている参議院選挙や今月下旬に開催される20カ国・地域(G20)首脳会合(大阪サミット)を控え、今回の訪問で安倍首相への国際的な注目度は高まる。

  日本エネルギー経済研究所の田中浩一郎・中東研究センター長は、日本は政治的にはイラン革命時代の前後を問わずイラン政府との間で大きな問題を抱えたことはなかったが、両国の経済関係は米政府からの圧力のため足止め状態にあるとの見方を示した。

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原題:With Trump’s Blessing, Japan’s Abe Looks to Mend Ties With Iran(抜粋)

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