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10月消費増税を改めて明記、来年度予算でも「適切な措置」-骨太原案

  • 下方リスク顕在化なら、機動的なマクロ経済政策を「躊躇なく」実施
  • 日銀の2%物価安定目標、「できるだけ早期に実現すること」を期待

政府は11日に開かれた経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)で、2019年の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)」の原案を提示した。社会保障の充実と財政健全化を両立するため、消費増税を予定通り実施することを改めて明記するとともに、景気が下振れした場合には追加経済対策を実行する方針を示した。

  骨太方針の原案には、今年10月に「消費税率の8%から10%への引き上げを予定している」とした上で、増税前後の需要平準化のために今年度予算や税制に盛り込んだ臨時・特別の措置である計2.3兆円を「十二分な規模」とし、その適切な執行で「経済の回復基調に影響を及ぼさないように取り組む」とした。増税後の最新の経済状況を踏まえ、来年度当初予算でも「適切な規模の臨時・特別の措置を講ずる」と指摘、年末に向けての予算編成過程で検討する方針を盛り込んだ。

The National Diet Building As Abe Flirts With Early Election Ahead of Japan Sales Tax Increase

国会議事堂

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  一方、「海外発の下方リスクが顕在化すれば、日本経済の回復は腰折れしかねず、経済再生と財政健全化への道筋も危ぶまれる」と予想。リスクが顕在化した場合、「機動的なマクロ経済政策をちゅうちょなく実行する」とした。また日銀に対し、「2%の物価安定目標の下、金融緩和を推進し、目標をできだけ早期に実施することを期待する」と明記した。

  10日に発表された1-3月の国内総生産(GDP)改定値は、実質年率2.2%、名目年率3.4%となり、安倍政権の目指す実質2%程度、名目3%程度に達している。ただ実際には、内需の弱さを背景とした輸入の減少が形式的にGDPを押し上げた格好となっており、大型連休以降に激化した米中貿易摩擦の影響など、景気の先行きに対する不透明感は根強い。

  4月に自民党の萩生田光一幹事長代行が7月発表の日銀短観次第では消費増税延期もあり得るとの認識を示したほか、安倍晋三首相が5、6月とエコノミストらと懇談したことから、増税延期懸念が再三出る中、自民党は7日に発表した参院選の公約の中で、消費増税について「本年10月に消費税率を10%に引き上げる」と明記。増税による経済への影響を乗り越えるため、「十二分な対策を講じていく」との方針も示すなど、増税実施に向けた地ならしが着実に進んでいる格好だ。

骨太方針のポイント
  • 2020年ごろの名目GDP600兆円と25年度の財政健全化目標達成
  • 潜在成長率の引き上げによる成長力強化ーSociety5.0実現の加速
  • 人づくり革命や働き方改革に加え、所得向上策を推進
    • 就職氷河期世代の3年間集中支援、正規雇用30万人増やす
    • 最低賃金の全国加重平均「より早期」に1000円目指す
  • 全世代社会保障への改革ー高齢者雇用促進や中途・経験者採用促進
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