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20カ国財務相、貿易緊張リスク低減できず-大阪G20での打開に期待

  • 中銀総裁らは経済への警戒と刺激策拡大への意欲示す
  • 共同声明は貿易巡る緊張「高まっている」との認識示す

9日閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で中銀総裁らは世界経済への一段の警戒と刺激策拡大への意欲を示したものの、財務相らは貿易を巡る緊張拡大という主要な脅威を和らげることにおいてはほとんど前進できなかった。

  同会議はトランプ大統領が対メキシコ関税計画を撤回するという朗報から始まった。しかし米中の手詰まり状態は解消の兆しが見えず、討議終了後に採択された共同声明は貿易を巡る緊張が「高まっている」との認識を示した。

G-20 Finance Ministers and Central Bank Governors Meeting

G20シンポジウムの麻生太郎財務相(左)と中国の劉昆財政相(中央)、ルメール仏経済・財務相(右)

撮影:北村敏文/プール・バイ・ブルームバーグ

  ムニューシン米財務長官はツイッター投稿で、中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁と貿易問題を巡り「率直」で「建設的」な協議をしたと表明。中国の劉昆財政相は保護主義は「極めて大きな難題」だとして、ルールに基づく多国間システムの擁護を呼び掛けた。

  財務当局者らが貿易を巡る状況を変えられない中、市場は今月28、29日に開催されるG20首脳会合(大阪サミット)まで打開への期待を持ち越すことになった。同サミットに合わせてトランプ米大統領は中国の習近平国家主席と会談する見通し。

  ドイツのショルツ財務相はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「われわれ全員は貿易を巡る緊張の解消を望んでいる」とした上で、現在、米中貿易交渉の「懸案中の問題」が世界的な発展に現実の影響を与えており、こうした不確実性がなくなればドイツ経済に「大きな影響」をもたらすだろうと述べた。

  カナダのモルノー財務相はブルームバーグテレビジョンとのインタビューに応じ、条件付きながらも貿易に関して楽観的になれる根拠があると発言。米国が対カナダ鉄鋼・アルミニウム関税を撤廃した時と同じく、米国の対メキシコ関税案撤回で北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の批准に弾みがつくだろうと指摘した。その一方で、関税を世界貿易戦略として用いることにカナダは引き続き反対だと語った。同相はまた、米中関係が改善すればカナダの対中関係修復への追い風になるだろうと述べた。

原題:Trade Impasse for World Economy Sees Central Banks Prime Engines(抜粋)

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