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【日本株週間展望】上値重い、米利下げ観測が支えー日米交渉は注視

  • 米中貿易問題が空白期間に入り悪材料も限定的ー大和総研
  • 日米交渉や中国景気指標の下振れリスクに警戒、週末はメジャーSQ

6月2週(10ー14日)の日本株は上値の重い展開が見込まれる。米国の金融政策による景気下支えの期待が継続する。半面、米国の中国との貿易摩擦に加えてメキシコへの関税問題がくすぶり続けるほか、中国の景気指標の下振れリスクがある中では買いを入れにくい側面もある。

  経済指標は5月統計が相次ぐ。米国では11日に生産者物価指数(PPI)、12日に消費者物価指数(CPI)が公表される。市場予想はPPIが前月比0.1%上昇(前回0.2%上昇)、コアCPIが前月比0.2%上昇(同0.1%上昇)が見込まれている。中国では10日に貿易収支、14日に鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資(1-5月)と続く。予想は輸出が前年同月比3.8%減と前月の2.7%減から減少幅が拡大する一方、鉱工業生産が前年比で5.4%増(同5.4%増)、小売売上高が8.0%増(同7.2%増)、固定資産投資が6.1%増(同6.1%増)と堅調を保つとみられる。

  国内では12日に発表される4月の機械受注が前月比0.8%減と、前回の3.8%増から3カ月ぶりにマイナスに転じる見込み。日米通商交渉は10日に再開され、米国で実務者協議に続き、13日には茂木敏充経済再生担当相が米ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と調整にあたる。トランプ米大統領は8月までに何らかの合意に達すると発言したが、メキシコに関税を課すと態度を変えたこともあり、米国側が強硬姿勢に転ずる可能性が警戒される。需給面では、14日に株価指数先物・オプション6月限の特別清算値(メジャーSQ)が算出されるので注意が必要だ。1週の日経平均株価は週間で1.4%高の2万0884円71銭と5週ぶりに反発。

日経平均株価の推移

≪市場関係者の見方≫
●大和総研経済調査部の小林俊介エコノミスト
  「雇用統計の受け止められ方にもよるが、基本的に米国の利下げ期待の継続が株式相場を下支えそう。米中貿易摩擦は、米国で第4弾の追加関税計画に関する公聴会を前にエアポケット(空白期間)に入り、悪材料となるニュースフローが少なくなることから居心地の良い状態になる。米国によるメキシコ関税も交渉は継続されるので最悪の事態は避けられるとの見方が広がりそう。ただ、日米協議ではメキシコ式の段階的な自動車関税を交渉カードに使う可能性があり警戒される。中国では輸出入の弱さから工業生産と小売り指標が市場予想を下振れるリスクが高く、注意が必要だ」

●アセットマネジメントOne運用本部調査グループの中野貴比呂ストラテジスト
  「様々な下方向へのリスクを抱えながらも、横ばい圏で推移しそうだ。決定的な相場材料に乏しいとあって、来週も最大の材料は米利下げに関してマーケットがどのように織り込んでいくかに尽きる。6月はドットチャートを変更し、7月以降に利下げを行う可能性がある。中国の指標では貿易問題がどの程度影響しているかが注目点で、生産や投資が悪化すれば株価に素直にマイナス、良くとも貿易問題が解決していない中では大きく反応しないだろう。米国がメキシコに対する関税を上げれば株価にマイナスで、延期しても大きく上がることはないとみている」

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