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最初は労働者向けの栄養飲料-香港の一族を富豪に押し上げた大豆の力

  • 維他奶は今、米豪含む40市場で販売-売上高の過半は中国本土
  • スターバックスにも豆乳納めるビタソイ、今や香港の有名ブランド

1936年に大豆の価値について語ったのは中国に赴任したジュリアン・アーノルド米商務官だ。牛乳と同じほどの栄養分があると伝えるために「中国の乳牛」だと説明。このに感銘を受けたの羅桂祥氏は4年後、香港で豆乳メーカーを設立した。戦時中で牛乳を買う余裕のない労働者階級の栄養を補給できる商品だとうたった。

Lo Kwee-seong (right), Chairman of the Consumer Council, and Shum Choi-sang at a press conference. The Council became a statutory body on July 15. 15JUL77

羅桂祥氏(1977年)

撮影:Yau Tin-kwai / South China Morning Post via Getty Images

  
  維他奶国際集団(ビタソイ・インターナショナル・ホールディングス)は今、米国やオーストラリアを含む40市場で製品を販売している。だが何と言っても売上高の半分余りを占めるのが中国本土だ。1994年の新規株式公開(IPO)以降、同社の株価は3500%を超える上昇となっており、羅家の8人がその恩恵にあずかっている。

  ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、彼らの個人資産を合わせると15億米ドル(約1630億円)にも上る。ビタソイの広報担当者はコメントを控えた。

 

Drink Up

Mainland China accounts for more than half of Vitasoy's sales

Source: Vitasoy

Note: Sales for year ended March 31, 2018.

  グランド・ビュー・リサーチが4月にまとめたリポートによると、世界の豆乳市場は2018年に153億米ドル規模に達した。フレーバー付き豆乳の販売は19-25年に年6.3%増えると見込まれている。

  米スターバックスにも豆乳を納めるビタソイは今や、コンビニエンスストアでの製品販売もあり、香港で最もよく知られたブランドの1つとなっている。昨年4-9月の売上高は前年同期比22%増の44億5000万香港ドル(約615億円)。凱基証券のアナリスト、アリス・レオン氏は「しっかりとした業績」だと話す。

 

Family Gets Rich as a Poor Man's Drink Takes Hong Kong by Storm

ビタソイの豆乳製品

写真家:Justin Chin / Bloomberg

  IPOを見届けた創業者の羅氏は1995年に亡くなった。IPO当時2億米ドル程度だった時価総額は今では約58億米ドルだ。羅氏の息子、ウィンストン氏が現在は会長を務める。

  米国立医学図書館によれば、多くのアジア人が乳糖(ラクトース)不耐症に悩んでいる。豆乳製品は健康的な栄養食品だとの認識を広げたのがビタソイだ。同社は豆腐やミネラルウオーター、ジュースやレモンティーなども手掛ける。香港そして中国本土の若い消費者が暑い夏を乗り切るため必ずと言っていいほど手にするのが、創業80周年が近づいているビタソイの商品だ。

原題:Family Gets Rich as a Poor Man’s Drink Takes Hong Kong by Storm(抜粋)

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