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ECBの道具箱を拝見-インフレ回復への悲観の中、6日に政策発表

  • 5、6両日の政策委員会はリトアニアの首都ビリニュスで開催
  • 新TLTROの条件は銀行に有利か、超低金利維持の期間延長も

欧州中央銀行(ECB)は6日、リトアニアの首都ビリニュスで、必要な景気刺激策についての決定を下す。

  任期が10月までのドラギ総裁にとって最後の数カ月は、インフレ期待低下と世界的な貿易摩擦の高まりなど逆風に見舞われている。チーフエコノミストとなったレーン理事が提示する最新の景気予測が、追加の景気刺激策が必要かどうかの判断の基盤になる。

  6日の発表には新たな条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)の条件が含まれるとエコノミストらは見込んでいるが、ユーロ圏にはそれ以上の何かが必要だと複数のアナリストが考えている。ECBの道具箱をのぞいてみよう。

市中銀行への長期資金供給

  ECBは既に、TLTROを再開する方針を発表している。問題は条件だが、ほぼ前回並みの有利な条件でマイナス0.4%というマイナス金利での貸し付けもあり得る。

TLTRO-III Features

ECB will likely announce further details on its bank loan program on Thursday

Source: ECB

金利ガイダンス

  オックスフォード・エコノミクスのエコノミスト、オリバー・ラカウ氏は今週のリポートで、ECBが金利のフォワードガイダンスについて、金利据え置きを現行の「少なくとも年末まで」から「少なくとも2020年第1四半期まで」を示唆する内容に変更すると予想した。

  エバコアISIのクリシュナ・グハ氏は、ガイダンスが時系列から特定のインフレ水準に変更される可能性もあると述べた。

利下げ

  ECBがマイナス0.4%の中銀預金金利をさらに引き下げれば、年金収入が政治問題であるドイツなどで議論を呼ぶほか、顧客にマイナス利率を転嫁できない銀行からは不満が出るだろう。

  ドラギ総裁は銀行への悪影響が金融政策の伝達を妨げているかどうかを検証するとしているが、一部の超過準備をマイナス金利の対象から外すような措置について当局者らは消極的だ。

量的緩和再開

  ECBは昨年末で債券購入プログラムを終了したが、ABNアムロはこれが2020年1月に月額700億ユーロ(約8兆5100億円)で再開され同年9月まで続くとの大胆な予測をした。

購入済み債券の満期償還金再投資

  量的緩和プログラムで購入した債券の満期償還金の再投資について規則を微調整する可能性もあるが、有意な影響があると投資家を納得させるのは難しい。

Main Street Vs. Wall Street

Consumers still see price gains as investors question long-term inflation outlook

Source: European Commission

Note: Consumer index is based on survey balances, or difference between percentages of respondents giving positive and negative replies

その他

  欧州債務危機さなかの「何でもやる」発言で有名なドラギ総裁は8年の任期の中で、マイナス金利やTLTRO、量的緩和と劇的な措置を次々と繰り出してきた。任期が残り5カ月を切った今、新たな驚きをもたらすとすれば、それは次期総裁によって引き継がれるとの投資家の確信を伴う必要があるだろう。

原題:A Peek at the ECB Stimulus Toolkit as Inflation Pessimism Mounts(抜粋)

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