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米中間に「金融の鉄のカーテン」、シナリオをBofAがシミュレート

  • 基本シナリオではないが、監視に値する新たなリスク-BofA
  • 互いに金融資産売却、中国企業のADR上場廃止、通貨戦争も

米中間の貿易の緊張が高まる中、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のアナリストらは、金融市場に及び得る影響をシミュレートした。

  中国と米国が金融面で断絶したらどうなるか。中国株戦略責任者の崔巍(デービッド・ツイ)氏を中心としたBofAのアナリストらは4日のリポートで自問し、「当社の基本シナリオではないが、監視するに値する新たなリスクだ」と記した。

  BofAによると、世界の2大経済大国の間に金融の鉄のカーテンが下りた場合に生じ得る事態には以下のようなものがある。

  • 米国の政治家による監視が強まる中で、中国企業の米国預託証券が上場廃止になる
  • 米国のファンドマネジャーらに中国株を売るように圧力がかかる。バイオテクノロジー、建設、石油・ガス、通信、メディア、テクノロジー企業は「国家安全保障への脅威、人権侵害、米国法に対する違反と見なされ、株主の敵対的な行動にさらされるリスクが増す」
  • 中国企業の新規株式公開(IPO)上場先は香港と中国にシフトする可能性があるが、米国の資本市場ははるかに奥が深いため、中国のニューエコノミー企業にとって問題になる恐れがある
  • 中国は米国債や株など米国投資の一部を売る可能性がある
  • 世界の金融システムにおけるドルの役割から米国が得ている「戦略的優位性」を低下させようと中国は人民元の世界的な使用を促進し、両国間の通貨戦争になる

  中国が米国への渡航について国民に警告し、トランプ政権は中国政府と関係のある研究者の監視強化や学生ビザの制限に動くなど、貿易戦争は関税以外に拡大している。中国が米フォード・モーターの中国合弁に罰金を科すなど、規制面の闘いにも発展している。

  「ここ数日には米中対立が金融市場に波及する可能性を示唆する兆候がいくつか見られている」とBofAのストラテジストらは指摘。「中国と米国は最終的に、金融面で断絶するかもしれない」と指摘した。

原題:U.S.-China Financial Breakup Scenarios Are War-Gamed at BofA(抜粋)

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