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5月31日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル指数、年初来高値を更新後に失速-通商懸念で

  31日のニューヨーク外国為替市場では、ドル指数が昨年12月以来の高値を付けた後に失速。米国の関税が世界経済への重しになると懸念される中、米金融当局が利下げに踏み切ると予想するエコノミストが増えた。

  • 主要10通貨では、円とスイス・フランが対ドルで最も上昇。月間でも他通貨をしのぐパフォーマンスとなった。米国債市場ではこの日、短期物の利回りが大幅低下
  • ブルームバーグのドル・スポット指数はほぼ変わらず。一時は0.4%上昇し12月以来の高値を付けた
    • ドルは主要10通貨の大半に対して下落。トランプ米大統領がメキシコからの輸入品に対し広範に関税を賦課する方針を示したことから、メキシコ・ペソに対しては2%余りの上昇
    • ドル指数は週間および月間ベースではプラスを確保
  • 世界的に債券相場が急伸。米2年債の利回りはこの日13ベーシスポイント低下、2%を下回った
  • 中国政府の製造業購買担当者指数(PMI) が49.4(エコノミスト予想は49.9)に低下し、安全資産への逃避を促した。ドルは4月の米個人消費と所得が市場予想を上回ったことにも支えられた
  • ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは円に対し1.2%安の1ドル=108円29銭と、日中安値付近。日中ベースの下落率は1月3日のいわゆる「フラッシュクラッシュ」以来最大となった。月間ベースでは2.8%安と、昨年12月以来最も大幅な下げ
  • ユーロはドルに対し0.4%高の1ユーロ=1.1169ドル。一時1.1180ドルまで上昇した
    • 月間ベースでは5カ月連続安
  • ポンドはドルに対し0.2%高の1ポンド=1.2629ドル。一時は0.4%安となったが、上げに転じた
  • 主要10通貨ではカナダ・ドルのみが米ドルに対し下落。米ドルは一時約5カ月ぶり高値を付けた
    • カナダの1-3月(第1四半期)国内総生産(GDP)は2四半期連続の成長減速となった一方、消費や企業投資などその他の基調は強いことを示した

欧州時間の取引

  逃避先通貨が特に値上がりし、ドルは昨年10月以来の高水準に達した。中国は必要に応じて対米レアアース(希土類)輸出を制限する計画を用意していると伝わった。トランプ大統領がメキシコからの全製品に5%関税を課すとツイートした後、リスク回避トーンが優勢となった。

原題:Dollar Retreats From 2019 High Amid Tariff Worries: Inside G-10(抜粋)
Yen, Dollar Extend Gains as Trade Tensions Increase: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:S&P500種下落、月間で今年最大-国債急伸

  31日の米株式相場は反落。S&P500種株価指数は週間ベースでは昨年12月以降で最大の下落となった。一方、米国債は4営業日続伸。貿易摩擦の激化が背景。原油相場は大幅下落した。

  • 米国株は反落、S&P500は週間・月間で今年最大の下落
  • 米国債は続伸、10年債利回り2.13%
  • NY原油先物は急落、貿易戦争懸念で
  • NY金先物は続伸、米国の対メキシコ関税警告で逃避需要

  S&P500種は5月の下落率が6.5%を超え、月間ベースでも今年最大の下落。トランプ米大統領がメキシコからの全製品に上乗せ関税を課すと警告したことが背景。ダウ工業株30種平均は週間では2011年以降で最長の6週連続下落。
  
  S&P500種は前日比1.3%安の2752.06。ダウ平均は354.84ドル(1.4%)下げて24815.04ドル。ナスダック総合指数は1.5%下落。ニューヨーク時間4時37分現在、米10年債利回りは8ベーシスポイント(bp、1bp)低下の2.13%。月初には2.50%をつけていた。米国債には逃避需要の買いが入った。

  米10年債利回りは週間で2014年以来の大幅低下。リセッション(景気後退)への警戒が広がる中、市場は年内2回の利下げ確率を100%織り込んだ。クレジット市場の恐怖指数はほぼ3週間ぶりの大幅な動きとなり、高格付けおよびジャンク(投機的格付け)等級の債券市場は1月以降で最もリスクが高くなっていることを示した。

  フェデレーテッド・インベスターズの運用担当者、スティーブ・キアバローン氏はブルームバーグとのインタビューで、「悪いニュースが出ると、一息入れて本当に悪いのか理解しようとする。今回のは相当悪いようだ」と指摘。「昨夜浮上したのは先行きを予測することが不可能だという状況であり、市場にはプラスにならない」と述べた。

  ニューヨーク原油先物相場は大幅続落。トランプ大統領が不法移民を理由にメキシコに対する関税賦課を警告したことで、世界的な貿易摩擦がエスカレートし、エネルギー需要見通しが悪化するとの見方が広がった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は3.09ドル(5.5%)安の1バレル=53.50ドル。月間では16%安と、5月としては2012年以来の大幅下落となった。ロンドンICEの北海ブレント7月限は前日比2.38ドル下げて64.49ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続伸。トランプ大統領がメキシコ製品に5%の関税をかける計画を表明したことで金融市場が動揺、逃避先資産としての金が買われた。金はこれまで、ドル高によって圧迫されていた。中国が国内企業の利益を害する外国企業のリストを作成すると明らかにしたことも、世界的な不透明感を高めた。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は1.4%高の1オンス=1311.10ドル。中心限月としては4月10日以来の高値。月間では2%の上昇。
原題:Stocks Cap Worst Month of Year, Treasuries Surge: Markets Wrap(抜粋)
Crude Stumbles to Worst May in Seven Years on Trade-War Anxiety
Gold Climbs as Trump’s Mexico Threat Shows ‘No Country Is Safe’

◎欧州債:軒並み上昇、ドイツ債や南欧債の利回りが過去最低更新

  31日の欧州債市場では、イタリア債が上昇。ドイツ債は10年債利回りが過去最低を付けた後、やや伸び悩んだ。

  • イタリア10年債利回りは低下。朝方には一時9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇する場面もあったが、同国政府がEUに対して福祉関連の支出削減を伝えるとの報道が買い材料視された。米国が対メキシコの関税導入を表明し、自動車株を中心に株は売られた
    • スペイン、ポルトガル、ギリシャの10年債利回りもそれぞれ過去最低を更新。ギリシャ5年債利回りは2008年以降で初めてイタリア債を下回った
  • ドイツ10年債利回りは一時マイナス0.213%まで低下
  • ドイツ10年債利回りは3bp下げてマイナス0.20%、フランス10年債利回りは2bp下げて0.21%。イタリア10年債利回りは2bp低下して2.64%
  • ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください

原題:Italian Bonds Rise, Bunds Trim Gains; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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