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日経平均300円安ー米国のメキシコ関税で一層高まる悲観の声

  • しばらく資金は債券に、移民問題が絡み影響不透明―大和証の壁谷氏
  • 5%ずつ上げる関税で深刻化、週明けに一段安もー野村証の伊藤氏

5月の日本株式相場はトランプ米大統領の関税発言に振り回された1カ月となった。31日午後に1ドル=108円台後半をつける円高に振れると、日経平均の下げ幅は300円を超えた。米国がメキシコ製品に関税を課すとツイートし、先行きの景況感を示す米長期金利が急低下。運用リスクを避ける動きは日本株に波及した。

  米10年債利回りはアジア時間31日の時間外取引で一段と低下(価格は上昇)し、2.17%を割り込んだ。大和証券の壁谷洋和チーフグローバルストラテジストは「株から資金が債券に流れる」動きはしばらく続くとみる。米国のメキシコ関税については「ノーマークだっただけに驚いた。今回は移民問題が絡んでいるため、米中摩擦とは異質なことから今後の影響は不透明」と話した。

連動して低下

  米中貿易摩擦では、ペンス副大統領が必要なら中国への関税を「倍以上に」上げられると発言した。みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は「中国がレアアースの輸出規制など関税政策以外で報復に向かうならば、米国はさらに強硬姿勢を強めて対立の激化が警戒される」とし、今後もリスクオフの流れは続き、日本株が反転する兆しは見えてこないとみる。

  野村証券投資情報部の伊藤高志エクイティ・マーケット・ストラテジストは「トランプ大統領の不規則発言での下落は1日で織り込まれるものだが、メキシコ関税はすべての製品に関税率を5%ずつ引き上げていく内容で、米中対立と同様にエスカレートが見通されることから簡単には不透明感は拭えない」と指摘。今週末の欧米市場もネガティブに反応する可能性が高いとし、「週明けの日本株はもう一段下落することも考えられる」と話した。

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