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4月鉱工業生産は2カ月ぶり上昇-判断「一進一退」に上方修正

更新日時
  • 外需の予想以上の強さで上振れ、ただ様子見必要-大和総研の廣野氏
  • 5月の予測指数は前月比5.6%上昇-経産省試算値は1.5%上昇

4月の鉱工業生産指数(2015年=100、季節調整済み)は、前月比で2カ月ぶりに上昇した。市場予想を上回った。基調判断は「生産は一進一退」に上方修正された。経済産業省が31日発表した。

キーポイント

  • 前月比0.6%上昇(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.2%上昇)の102.8-前月は0.6%低下
  • 出荷指数は前月比1.7%上昇、在庫指数は横ばい、在庫率指数は2.5%低下
  • 製造工業生産予測調査によると、5月は前月比5.6%上昇、6月は4.2%低下
  • 従来の基調判断は「生産はこのところ弱含み」だった

             

生産の推移

エコノミストの見方

大和総研経済調査部の廣野洋太研究員:

  • 生産は若干上振れた。そもそも市場のコンセンサスは生産予測指数のバイアス補正よりも高かった。その背景は外需の予想以上の強さ
  • 外需が強かった要因は、米国の自動車が堅調だったこと、生産用機械の半導体製造装置でもいったん減少が下げ止まった形で、輸出も回復していた
  • 自動車も半導体も今年に入り非常に弱かった反動があった。貿易摩擦の影響が緩和してきたわけではない。4月の数字は摩擦が激化する前のもので、その影響が大きく変わった局面ではなかった
  • 今後も足踏みが続く見通し。バイアス補正した予測指数が1.5%上昇と、これまでに比べ結構強い。予測指数の調査期間は5月1日から10日。米中摩擦が激化した時期だが、それ以降さらに激化しており、そういった部分を織り込めていない。実際には政府の予測指数より弱くなる可能性高い
  • 貿易統計でも自動車輸出は米国向けが伸びているが、米国内販売はすでに鈍化している。それを含めて考えると、貿易統計も鉱工業生産もいったん上昇したが、基本的には一時的なもので様子を見る必要がある

詳細

  • 4月の鉱工業生産の業種別では、15業種中10業種が上昇、5業種が低下
    • 上昇寄与業種は自動車工業、生産用機械工業、輸送機械工業(自動車工業除く)、金属製品工業など
    • 低下寄与業種は汎用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業、無機・有機化学工業など
  • 3月に前月比で低下した業種全てが反発し上昇したのみならず、より幅広い業種で上昇-経産省
  • 生産水準が低かった3月からの反動とともに、大型連休が例年より長く企業の生産計画からの下振れが例年ほどにはならなかったことなどが影響した可能性-経産省
  • 経産省による5月の予測指数の先行きを試算した補正値は前月比1.5%上昇

背景

  • 経産省が前月発表した製造工業生産予測調査では、4月は前月比2.7%上昇、試算値は0.5%低下だった
  • 4月の貿易統計では輸出が5カ月連続で前年割れ。中国向け輸出は2カ月連続のマイナスだった
(詳細を追加し、エコノミストコメント差し替えて更新します.)
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