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Photographer: FRANCK ROBICHON/EPA

日銀がETF購入の際のリスクプレミアム手法開示-検証可能に

更新日時
  • 雨宮副総裁がイールドスプレッドやPER、PBR、市場心理に言及
  • 具体的内容が出てきたことは一歩前進-ニッセイ基礎研・井出氏
epa05132491 (FILE) The Bank of Japan (BOJ) building is reflected in a telephone box in Tokyo, Japan, 07 October 2015. The Bank of Japan announced on 29 January 2016 it had decided to impose further monetary easing steps, adopting a negative interest rate to prop up the world's third-largest economy amid slumping consumption and China's slow economic growth. 'The bank will apply a negative interest rate of minus 0.1 percent to current accounts that financial institutions hold at the Bank,' the central bank said in a statement after a two-day monetary policy meeting.  EPA/FRANCK ROBICHON
Photographer: FRANCK ROBICHON/EPA

日本銀行の雨宮正佳副総裁は30日、参院財政金融委員会で、指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れの目的としている「資産価格のプレミアムへの働き掛け」を巡り、リスクプレミアムを測る指標の一端を明らかにした。

  同副総裁は、リスクプレミアム計測手法について、「なかなか把握が難しい」としながらも、「リスクのない資産、安全資産と言われている国債の利回りと株価の利回りを比較して、その差にリスクが入っているのではないかという方法が一つある」と述べた。さらに株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)、米VIXなどボラティリティー(変動性)などの考え方もあると説明した。

Exclusive Portraits of Bank of Japan Deputy Governor Masayoshi Amamiya

雨宮日銀副総裁

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  ただ、「どれか一つでリスクプレミアムを捕捉できるということはない」とも述べ、それらデータを踏まえるとともに、「一種の市場心理に関わるので、市場参加者からのヒアリング情報なども含めて総合的に判断していくことが必要であると考えている」とした。

  ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストはリスクプレミアムの捉え方について、「今まで日銀はいろいろ見ているという言い方しかしていなかった。イールドスプレッドやPER、PBRなどは計測しやすく、市場の実感に合う。ヒアリングも重要だ」と指摘。「日銀のディスクロージャーや市場とのコミュニケーションという点で一歩前進だ」と評価した。

  その一方で井出氏は、「具体的な内容が明らかになったことで、ETF買い入れの政策効果を検証する材料が提供された」とも指摘。黒田東彦総裁の下で異次元金融緩和が開始された2013年4月当時に比べ、今回言及されたイールドスプレッドやPER、PBRはいずれも「リスクプレミアムが上昇する傾向にある。年間購入額が6兆円に増えたが、金額当たりの政策効果は薄れている。膨大なコストがかかっているのに、何のために行っているのかという議論が出やすくなる」との見方を示した。

低迷から脱せず

 

 
(市場関係者のコメントを追加して更新しました.)
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