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米10年債利回りは2%に低下へ、世界的債券高受けトレーダーが注視

  • 米10年債利回りが2%を付ければ2016年以来の低水準に
  • 長引く米中貿易摩擦や経済指標悪化による利下げ観測台頭が転機か

世界的な債券高の流れを受けて米国債投資家は、指標10年債利回りが2016年以来初めて2%を下回るには何が必要かを思案している。

  米中貿易摩擦の深刻化や世界経済見通しへの懸念の増大を背景に、米10年債利回りは29日に一時約2.21%に低下し、年初の水準を50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)近く下回った。安全資産への避難需要で3カ月物と10年物の逆イールドは2007年以降で最大となり、債券市場はリセッション(景気後退)のシグナルを強めている。

Treasury 10-year yields slide toward 2% level

  そうした状況を背景に、金利が2016年米大統領選挙の直後に見られた水準に向けてさらに低下する引き金になり得るとポートフォリオマネジャーやストラテジストが考える要因を以下に挙げる。

貿易の混乱

  ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、スバドラ・ラジャッパ氏によると、米中関係の悪化や英国の欧州連合(EU)離脱を巡る懸念といった地政学的圧力は、リスクが利回り低下に傾いていることを意味している、長引く米中通商対立の現実を受け入れた投資家がショートカバーを急いだと同氏は指摘した。

  長期にわたる先行き不透明感からの安全資産需要により10年債利回りが2%を付けることは「あり得る」と同氏はコメント。米金融政策の見通しが市場に織り込まれるに伴い、利回りはさらに低下すると予想した。ソシエテは20年に100bpの利下げを見込んでいる。フェデラルファンド(FF)金利先物市場は2020年までに約75bpの利下げを織り込んでいる。

データ注視

  コロンビア・スレッドニードル・インベストメンツの債券グローバル副責任者、ジーン・タヌッツォ氏は、米経済指標が悪化しトレーダーが利下げ観測をさらに強めれば、10年債利回りが2%に向かう可能性はあると指摘。今週の新規失業保険申請件数や来週の米供給管理協会(ISM)製造業景況指数に注目すると述べた。

原題:Bond Traders Lay Out Roadmap to 2% Yield on 10-Year Treasuries(抜粋)

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