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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

増税時に海外経済の減速継続なら影響大きくなる可能性-桜井日銀委員

更新日時
  • 海外経済の動向が国内経済に及ぼす影響を慎重に点検していく必要
  • 追加緩和で無理して目標達成しようとすると不均衡を高めるリスクも
Buildings are reflected in the window of a store in the Ginza area of Tokyo, Japan, on Tuesday, Aug. 21, 2018. Japan is scheduled to release February's Consumer Price Index (CPI) figures on Aug. 23.
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

日本銀行の桜井真審議委員は30日、静岡市内で講演し、10月に予定される消費増税について、仮に導入時に海外経済が減速を続けていれば、日本経済を下押しする影響が大きくなる可能性があるとの見方を示した。

  桜井委員は「既に経済への影響を緩和するための政策措置が打ち出されており、景気へのインパクトは限定的と思われる」としながらも、10月時点で海外経済が減速を続けている場合、国内経済を「下押しする影響が大きくなる可能性はある」と指摘。貿易問題の帰すうなど海外経済の動向が国内経済に及ぼす影響を「慎重に点検していく必要がある」と述べた。

  金融政策運営については、生産性向上という供給側の要因を考慮すれば、「物価目標に達しないことだけを問題視し、追加緩和によって無理して目標を達成しようとすることは、金融システム面での不均衡を高めるリスクもあることから適切ではない」と言明。「政策効果と金融緩和政策の継続に伴う副作用のバランスを慎重に考慮しつつ、粘り強く金融緩和政策を 続けていくことが肝要だ」と語った。

   消費増税を巡っては、原田泰審議委員が22日の会見で、景気は「非常に微妙な段階」にあり、「消費増税をすることによる景気後退のリスクは当然ある」との見方を示した。

  桜井委員も講演後の会見で、「現在、景気はかなり微妙な段階に来ている」と述べた。ただ、追加緩和は「現時点で必要ない」と言明。10月の増税のタイミングで経済状況、特に海外経済を考えた上で、「必要があればいろいろな手段を考えていくことになる。既存の枠にとらわれず、いろいろ工夫していくことも含め、その時点で考えていく」と述べた。

  一方で、「地方の金融機関の経営状況はトレンドとしては厳しい状況にある」と指摘。金融緩和の副作用について「これまで以上に慎重にウオッチしなければならない」との見方を示した。追加緩和の必要性と副作用への配慮のどちらを重視するのか「ジレンマに陥った時、バランスを考えないといけない。大変厳しい判断を迫られるかもしれない」と語った。

(第5、6段落に会見での発言を追加して更新します.)
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