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5月29日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル指数が年初来高値近く、リスク回避強まる

  29日のニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。米国債利回りの低下と米国株の下落がリスク回避の流れを反映する中、ブルームバーグのドル指数は5カ月ぶり高値に近づいた。米中貿易摩擦が悪化するとの懸念が背景。

  • ブルームバーグのドル・スポット指数は3営業日続伸。一時は23日に付けた年初来高値に接近する場面もあった。ニューヨーク時間午後4時37分現在では0.2%上昇
    • ドルはスウェーデン・クローナを除く主要通貨に対し上昇
    • ドルはまず米国債利回りが低下する中を幅広い通貨に対し上昇。ロシア疑惑捜査ではトランプ大統領が司法を妨害したか否かについて結論が出なかった、とモラー特別検察官が述べた後、ドルは一段高となった
    • 中国は対米貿易戦争での対抗措置としてレアアース(希土類)における優位を利用する準備を進めているとの中国メディア報道も注目された
    • ブリッジウォーター・アソシエーツを創立したレイ・ダリオ氏は、レアアースの輸出制限が拡大すれば貿易摩擦が「大幅にエスカレート」することになると指摘
  • カナダ中央銀行が政策金利を1.75%に据え置き、現行の緩和度合いは適切だと述べた後、カナダ・ドルは米ドルに対し日中安値を付けた
  • ユーロはドルに対し続落、0.3%安の1ユーロ=1.1132ドル。対円でユーロが売られる中、一時は1ユーロ=1.1125ドルに
    • 欧州委員会はイタリア政府に対し、財政規律違反を巡る是正手続きに着手することを確認
  • ポンドはドルに対し0.2%安の1ポンド=1.2627ドル。1.2612ドルまで下げる場面もあった
    • 英国の欧州連合(EU)離脱が10月に再延期される可能性があるとのアイルランド首相発言が材料視された
    • 英国議会が夏季休会に入ればEU離脱計画を進める時間はほとんどなくなるため、延期の公算が大きいと、北米拠点のあるストラテジストは指摘
  • ドルは円に対し0.2%高の1ドル=109円64銭。株がやや持ち直す中、ショートカバーを支えに一時は109円70銭まで上げた

欧州時間の取引

  逃避先通貨とドルが米国債に連れる格好で上昇。貿易を巡る緊張や世界経済への不安で、最も安全とみなされる資産がこの日も逃避需要を集めた。ただ、質への逃避は国債市場でより際立ち、主要通貨の値動きは小幅にとどまった。
原題:Dollar Hovers Near 2019 High Amid Risk Aversion: Inside G-10(抜粋)
Dollar, Havens Gain as Trade Woes Fuel Bond Rally: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:S&P500種が12週間ぶり安値、米国債は上昇

  29日の米株式相場は続落し、S&P500種株価指数は12週間ぶりの安値。一方、米国債相場は続伸した。貿易摩擦に緩和の兆しが見られない中、債券市場ではリセッション(景気後退)警告のサインが強まりつつあるとの懸念が続いた。

  • 米国株は続落、S&P500種は3月以来の安値
  • 米国債は続伸、10年債利回り2.26%
  • NY原油先物は下げ幅縮小、主要パイプライン再開か
  • NY金先物は上昇、景気懸念が支え

  S&P500種は終値で3月11日以来の安値となったものの、下落率は一時の1.3%から半分に縮小した。同指数は3月以降で初めて200日移動平均線を下回った後、一部値を戻した。ただ、2月以来で初めて100日移動平均線を下回って終了した。

  S&P500種は前日比0.7%安の2783.02。ダウ工業株30種平均は221.36ドル(0.9%)下げて25126.41ドル。ナスダック総合指数は0.8%下落。ニューヨーク時間4時55分現在、米10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp)未満低下の2.26%。

  10年債利回りは一時2.21%を下回った後に2.26%に戻し、なお2017年9月以来の低水準。3カ月物Tビル(財務省短期証券)金利は10年債利回りを13bp上回り、長短逆転の幅は2007年以来で最大となった。逆イールドはリセッションの早期兆候と見られている。米経済の強さを見極めるため、30日発表の経済指標に注目が集まっている。

  FTSEラッセルで世界市場調査のマネジングディレクターを務めるアレック・ヤング氏は、「過去数カ月にわたって過度な楽観が続いた後、投資家は米中の貿易がすぐに解決される可能性は低いとようやく認識しつつある」と指摘。「実際に、貿易摩擦は短期的に解決されるよりも、エスカレートする可能性の方が高まっている」と述べた。

  中国は対米貿易戦争での対抗措置としてレアアース(希土類)の輸出制限を検討していると中国メディアが報じた。これをきっかけにリスク回避のセンチメントが広がった。レアアースは国防やエネルギーの各セクターで使われている。

  ニューヨーク原油先物相場は反落。一時は3月以来の安値を付けたが、米原油貯蔵拠点のオクラホマ州クッシングから原油を輸送する主要パイプラインが30日に再開されると伝わり、下げ幅を縮小した。データ提供会社のジェンスケープによると、同パイプラインは先週末に閉鎖され、在庫の急増が警戒されていた。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は33セント(0.6%)安の1バレル=58.81ドル。一時は3.8%下落する場面もあった。ロンドンICEの北海ブレント7月限は66セント(0.9%)下げて69.45ドル。

  ニューヨーク金相場は上昇。世界的な景気懸念が金の支えになっている。ニューヨーク時間午後3時43分現在、金スポットは0.1%高の1オンス=1280.07ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.3%高の1286.30ドルで終了。
原題:U.S. Stocks Fall to 12-Week Low; Treasuries Gain: Markets Wrap(抜粋)
Oil Trims Loss as Key U.S. Midwest Pipeline Seen Nearing Restart
Gold-Silver Ratio at 26-Year High Sends Out Economic Warning

◎欧州債:スペインやポルトガル債が上昇、利回り曲線フラット化

  29日の欧州債市場でスペイン、ポルトガル債が上昇。イタリア債や中核・準中核国債のパフォーマンスを上回った。投資家が高イールドを求めたほか、貿易を巡る緊張が長引いていることも背景にある。

  • イタリア債は上昇。経済統計が手がかりとなった。EUはイタリアの歳出を巡り同国が懲罰手続きの対象となる恐れがあると述べ、来週までに何らかの返答を要求した
  • ドイツ債は上昇。10年債利回りは2016年7月以来の低水準
  • 英国債も上昇、10年債利回りは2016年10月以来の水準に低下
  • ドイツ10年利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げてマイナス0.17%、 フランス10年債利回りは2bp下げて0.23%。イタリア10年債利回りは5bp下げて2.63%
  • ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください

原題:Peripheral Bonds Lead Gains, Curves Flatten: End-of-Day Curves(抜粋)

(NY外為と米国株・国債・商品を更新します.)
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