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日産社長、ルノーとFCAの統合「アライアンスの間口広がる」

更新日時
  • ルノーと日産、三菱自が日本で会合、「オープンで透明性高い議論」
  • FCA・ルノーの統合会社での日産の持ち分は7.5%になる見通し

フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)からの統合提案を検討している仏ルノーは29日、日本で開かれた日産自動車、三菱自動車との3社連合の会合で、FCAから受けている統合提案について協議した。日産の西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)は29日夜、都内で記者団に対し、統合は「アライアンスの間口が広がることになる」と話した。

Nissan Motor President Hiroto Saikawa Presents Full-year Earnings Figures

横浜市の日産本社

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  その上で「チャンスが多くなるということで非常にいいと思っているが、実際に日産にどういう利益があるか、どういう問題を克服しないといけないのか、よく聞いていきたい」と慎重な姿勢を示した。クライスラーを持つFCAは北米市場では「コンペティターでもあり、オポチュニティーもある」とし、「その部分は状況を見てわれわれが議論していくことになる」と述べた。

  三菱自の益子修会長兼CEOも会合後に記者団に対し、統合は「離婚率の高い」難しい話であることからよく見極める必要があると話した。

  FCAは27日にルノーに統合を提案。両社の株主が統合会社の株式を50%ずつ持ち合う内容でルノー取締役会が検討している。日産はルノーの株式15%を保有。事情に詳しい関係者によると、統合会社の日産持ち分は7.5%になり、現在はない議決権も付与されるという。

  FCAのマイク・マンリーCEOは従業員宛ての書簡でルノーとの統合には1年以上かかるとの見通しを示した上で、統合の恩恵はルノーと企業連合を組む日産や三菱自にも波及し、互いにさらに大きな恩恵をもたらす機会に向け両社と関係を持つことを楽しみにしているとした。

  ルノーは4月以降、複数回にわたって日産に経営統合を提案したものの日産は業績の立て直しが最優先として拒否していた。FCAとルノーの年間の世界販売台数は870万台程度。日産と三菱自を加えると1500万台を超え、世界最大級の自動車グループとなる見通しだ。

  東海東京調査センターの杉浦誠司アナリストは、FCAとルノーの思惑は日産の経営資源を当てにしているという点で一致していると指摘。日産にとって「自主性を求めてのアライアンス離脱はもはや困難になってきた」とし、「経営統合へのロードマップ議論に乗らざるを得なくなる」と述べた。

  一方、サンフォード・C・バーンスタインのアナリスト、マックス・ウォーバートン氏はFCAは日産よりもルノーと組む方がシナジーが大きく、文化的な親和性もあると指摘。ルノーが徐々に日産と離れていくことは避けられないのではないかと考えていると述べた。

(西川社長と益子CEOのコメントを追加して更新します.)
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