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Photographer: Tomohiro Ohsumi

静岡銀行はストラクチャードファイナンス強化、組成を手掛け主導へ

  • 低金利下で収益の柱に、「次のステージに」と柴田頭取
  • 地銀とセカンダリー市場創設へ、約40行と勉強会開催
A chemical plant stands in front of Mount Fuji in Shizuoka City, Shizuoka Prefecture, Japan, on Monday, June 27, 2016. Bank Of Japan Governor Haruhiko Kuroda has said lower interest rates are one of the goals of his policy mix of unprecedented asset purchases and a negative deposit rate, designed ultimately to drive inflation to 2 percent.
Photographer: Tomohiro Ohsumi

静岡銀行は、新たな事業領域として取り組んできたストラクチャードファイナンスを強化する。これまでは組成された案件に参加する形だったが、同行で組成から販売までを主導することでビジネスを拡大する。低金利環境下で多くの地方銀行が苦戦する中、新たな収益の柱に育てる。

  柴田久頭取は20日のインタビューで、証券化などの仕組みを利用して資金調達を行うストラクチャードファイナンスの取り組みを「次のステージに持って行きたい」と述べ、同行が融資案件を組成し、地銀に販売するビジネスを強化する意向を示した。

Shizuoka Bank President Hisashi Shibata

静岡銀行・柴田頭取

Photographer: Yuki Hagiwara/Bloomberg

  ストラクチャードファイナンスは、知識やノウハウを持つ外資系金融機関やメガバンクが組成して地銀などに参加を呼びかけるのが一般的だが、柴田氏は「地銀でセカンダリーの市場が作れれば、収益を外資やメガに持って行かれないビジネスが展開できる」と語った。既に地銀など約40行と勉強会を開いており、米ニューヨークや香港など海外拠点で培った知見を生かして海外案件も手掛ける方針。

  静岡銀は、2019年度までの中期経営計画でストラクチャードファイナンスによる収益120億円を目指してきた。17年には東京営業部に属していた同部署を、本部所属のストラクチャードファイナンス部に改編。貸出金利息や手数料収益等を合わせた収入は、13年度の17億円から18年度には177億円に増えた。現在は23人が専従となっているが、残高増加に伴い管理部門などで人員増加を予定している。

  融資案件の4割は外貨建てとなっており、米ドルなど外貨調達が課題となる。柴田氏は外貨による貸し出しの大部分が同分野に充てられており、「外貨調達がしっかりできれば、運用先はある」のが現状だと述べた。同行は外貨預金のほか、米ドル社債の売り出しなどで調達手段を確保している。

地域ネットワークを維持

  超低金利政策の長期化による金利収入の減少や、人口減少による資金需要の先細りなどから地銀を取り巻く経営環境は厳しさを増している。柴田氏は、それでも地銀は地域ネットワークを維持する必要があるとして、ストラクチャードファイナンス分野を強化することで海外にも収益源を求める意向を示した。 

  一方で、県外からも幅広く預金を集めるインターネット支店の取り組みについては、「今の仕組みでは限界」と述べた。ネット支店の顧客は県外が7割で、預金残高も18年度末で前年度比8.7%と順調に拡大してきたが、柴田氏はスマートフォン時代に対応できておらず使い勝手が悪いと指摘。より利便性の高い仕組みにするために「どこかと一緒にできればと思う」と語った。

  地銀の再編については、銀行同士の統合を否定するわけではないとしながらも、顧客への新サービス提供を考えると異業種との連携を進めたいとの考えを示した。

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