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Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

4月の全国消費者物価0.9%上昇、伸び拡大-教養娯楽が押し上げ

更新日時
  • 外国パック旅行費の上昇幅拡大は10連休の影響大きかった-総務省
  • 先行きどんどん上昇幅を拡大する状況でない-第一生命経研の新家氏
Pedestrians cross an intersection in the Shibuya district of Tokyo, Japan, on Monday, March 18, 2019. Japan's key inflation gauge crept fractionally lower, before a bigger downturn likely later this year that will further slow the Bank of Japan's long journey to its price target.
Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

総務省が24日発表した4月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比0.9%上昇と前月の伸びを上回った。外国パック旅行費や宿泊料を含む教養娯楽サービスが全体の押し上げに寄与した。

キーポイント

  • 全国コアCPIは前年比0.9%上昇(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.9%上昇)ー上昇は2年4カ月連続、前月は0.8%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除く全国コアコアCPIは0.6%上昇(予想は0.6%上昇)ー前月は0.4%上昇
  • 総合CPIは0.9%上昇(予想は0.9%上昇)-前月は0.5%上昇


消費者物価指数の推移

エコノミストの見方

第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミスト:

  • 宿泊料や外国パック旅行費の上昇は10連休の影響が出ている可能性があるため、コアCPIは5月もそこそこ高めの伸びになるかもしれない
  • しかし、先行きどんどん上昇幅を拡大する状況ではない。個人消費はそれほど強くなく、景気もあまりよくないので、6月から徐々に鈍化してくるだろう

大和総研の山口茜研究員:

  • 外国パック旅行費や宿泊料、10連休の影響といった一過性の要因が大きい。全体の基調に変化はなく、まだまだ力強さに欠ける
  • 電気代はガソリンに比べ原油価格の影響が出るのが遅い。ようやく電力全社で値下げが行われ、CPIコアに下押し要因として効いてきている
  • 食品の値上げなどは出てきているが、全体を押し上げるほどの力強さは今のところ見られない。全体の物価はこの数字で見るほど力強くない。家計の節約志向が強まる中、デフレマインドから脱却しきれていない
  • コアCPIは一過性で上がっているが、徐々に鈍化して0%半ばが続くのではないか

バークレイズ証券の前田和馬エコノミスト:

  • 電気代の値上がりを反映したエネルギーの寄与が徐々に剥落(はくらく)してくる。このプラス寄与がゼロになると、コアCPIの水準は0%台半ばくらいになる
  • 6月にはNTTドコモが値下げを発表しているが、当社の想定によると、CPI上の携帯料金が1割下がると、コアCPIを0.2ポイント程度下げる。夏にかけてプラス幅の縮小が続くのではないか

詳細

  • 上昇は電気代(5.8%)、都市ガス代(7.7%)、外国パック旅行費(15.1%)、家庭用耐久財(6.2%)、宿泊料(3.8%)、ガソリン(2.2%)。下落は携帯電話通信料(4.3%)
  • コアCPIの品目数523のうち、296品目が上昇、171品目が下落。上昇品目数の割合は56.6%と前月(53.5%)を上回った-総務省担当者
  • 食料、耐久財を中心とする日用品、一般サービスなど、幅広い品目で値上げに転じたものがある-総務省
  • 外国パック旅行費の上昇幅拡大は10連休の影響が大きかった-総務省
  • 電気代、都市ガス代は大手全社が値下げ。6月まで値下げが続く見込み-総務省

背景

  • 物価の基調は引き続き弱い。6月には携帯電話大手2社が通信料を「最大4割」値下げする方針で、コアCPIの伸びを下押しする公算
  • 日本銀行が前月25日の経済・物価情勢の展望(展望リポート)で示した2021年度のコアCPI前年比の見通し(政策委員の中央値)は1.6%上昇と、13年4月に異次元緩和が始まって以降、4月時点の3年先見通しとしては過去最低水準
  • 黒田東彦総裁は同日の会見で「21年度に2%に達する可能性は低い」と述べた
(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新します.)
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